第十一幕その八
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「そしてね」
「そして?」
「僕は川の中だと犬君と同じだけお鼻が効くんだ」
「それじゃあ」
「この川の匂いを今から調べてみるよ」
「頼むね」
「さて」
カエルマンはモビーディッグにお話してでした。それから。
お鼻をくんくんとさせました、そのうえで。
それからです、また言いました。
「どうやらね」
「どうやら?」
「真珠は近くにあるよ」
「その七色の真珠は」
「真珠は本来海にあるよね」
「そうだよ」
「だから川にあったらすぐにわかるんだ」
本来は川にないものだからです、それが川にあるとどうしても目立つというyのです。カエルマンはこのことからもわかっているのでした。
「だからだよ」
「真珠の場所がわかったんだ」
「早いね」
「じゃあ今から」
「うん、その真珠をね」
七色の真珠をというのです。
「今から持って行くよ」
「それじゃあ」
こうしたことをお話してでした、それから。
カエルマンはお水の中を泳いで、でした。すぐにです。
その場所にまで行ってでした、モビーディッグのところに戻ってそれからそこに七色の真珠を見せたのでした。
「これだよね」
「うん、これだよ」
まさにとです、モビーディッグは答えました。
「まさかこんな簡単に見付かるなんて」
「だから僕は川や湖にいる蛙だから」
「蛙君ならなんだ」
「そうしたこともね」
「わかるんだね」
「そうだよ、これでいいね」
「うん、有り難う」
お礼も言ったモビーディッグでした、そして。
カエルマンにお口の中にその真珠を入れてもらってそれを飲み込んでからです。そうしてからまた言ったのでした。
「今回のことはね」
「うん、これでわかったね」
「やっぱり海の生きものは海にいるべきだよ」
「川に入ったらよくないね」
「そうだよ」
その通りだというのです。
「幾ら泳げても」
「お水の中で生きている生物でも」
「川にいたらね」
それこそというのです。
「海にいる生きものにとってよくないよ」
「そういうことだね」
「そう、だからね」
「やっぱり僕達は海の中にいたら」
「駄目なんだ」
「そうだよ、だからもうね」
「海に帰って」
モビーディッグも自分から言いました。
「二度と川に入るべきでないよ」
「わかったよ、それでその蛇さんが困るし」
「君自身の身体にもよくないからだね」
「だから帰ってね」
そしてというのです。
「海で暮らすんだよ」
「ずっとだね」
「そうしてね、それじゃあ」
「これで帰るよ」
モビーディッグは穏やかな声でお話しました、そのうえで。
川の水面からお顔を出しました、カエルマンと一緒に。そうして青龍と彼の背中の上にいる皆に言いました。
「真珠は見付けても
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