第3章 リーザス陥落
第38話 仕事は早い者勝ち
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をとりあえず横に押しのけたユーリは、店のオヤジに声を掛けた。ランスは怒っているけれど、自覚無くしているから始末が悪い。世の中の女性がリアやシィルの様なコじゃないと言う事だ。
「悪いな、少し急ぎの用だ。娘さんは出さなくて全然問題ないから 聖剣と聖鎧はまだあるか?」
「ん?? ああ、あるぜ? ってか、ランスの連れの割には常識的な男だな」
「……コレが一般常識だろうに」
「ユーリさんを、ランスと一緒にしないで下さい」
かなみは何処か怒った様子で突っ掛かるけれど、ユーリが手で抑える。ランスとオヤジが喧嘩してたのを漸く止める事が出来たのに。
「まぁ怒ってくれたのは嬉しいが、今は止めておけ」
「喧嘩売ってんのか、お前ら」
ランスがふんぞり返ってそう言うけれど、シィル何とかフォローをして荒波を立てずにする事が出来た。
「とまぁ話を戻すが、その装備はあるんだな?」
「ああ、なんせ高い値段で、レンチが買わされたもんだからな。買い手がいなくて困ってたってもんだ」
「2,000GOLDだしな……気軽に出せる値じゃないだろう」
「そうかそうか、まだあるんだなラッキー! そう言うわけで返せ」
「返せだと? なら払った金を返してもらおうか」
「おう、そうだな。300GOLDだったか?」
「……今オレが2,000と言っただろう。無茶苦茶に値切りすぎだ」
「そうだァッ! 何が300だ。ぺぇっ!! 利子が付いて2、200だ。耳を揃えて払わないとぜってぇ売らねぇぞ!」
オヤジのその言葉にランスとユーリが同時に口を開いた
「非売品の物を店が決めた売値じゃなく、買い取った値にちょっと上乗せしてるだけか、酷い扱いを受けた割には随分と良心的だな」
「なんだと、200GOLDも上乗せするとはこの悪徳商人め!! 1500にしろ!」
随分と対照的な2人の判断。一般的に装備に関しては買う時は相場で売値の2倍だ。それを1.1倍程度で済ませてくれているから随分と話がわかるオヤジのようだ。……恐らく、値段を上げすぎたら買い手が見つからないと言うのもあるだろうけれど。
「色々とご迷惑を掛けてるのに……とっても良い人です」
「本当に大変ね……シィルちゃん」
思わずうるうるとさせているシィルを見てかなみは肩を叩いていた。
全然種類が違うけれど、想い人の距離を縮めようと頑張っていると思えるから。……かなみは、なんでこんなに良い子がランスを好いているのかは判らないし、理解もしたくなさそうだったけれど。それよりも、今はリーザスの事を考えなければならないから……。
「かぁぁぁ、ぺぇっ!! これ以上はびた一文も負けないからな。嫌ならさっさと帰れ。別のヤツに売るから」
「ちっ、足元見やがってこの腐れ親父がいつか刺されるぞ。月の
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