第3章 リーザス陥落
第38話 仕事は早い者勝ち
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すね」
「……一体なんなのだ? そのレベルは。もう驚きとかを通り越して逆に呆れるぞ」
「なんだかお前に言われるのは心底心外だが、オレも知らん。ランスみたいなイレギュラーだと思ってくれ」
ユーリがそう言うと、シィルが両手をぽんっと叩いて言う。
「そうですね、ランス様も才能限界値が無いと聞いてますから。それなら納得です」
「てい!」
「ひんひん……」
「オレ様と一緒にするな! 凡人と英雄とでは格が違う!」
「ユーリさんが英雄で、ランスが外道でしょ?」
「誰がだコラ!」
かなみの言葉にランスが突っ掛かっていくが、ランスより遥かに高いレベル+その身軽さがある為、ひょいひょいと躱すかなみ。
「やれやれ、仲が良いな?」
「っ!!」
「おわっ!! 何をする!」
かなみは思わずくないをランスに放ってしまっていた。そのくないは、ランスの股の間を抜けて地面に突き刺さる。
「ななな、何を言うんですかっ! ユーリさんっ!」
「あー、いや、思った事を言っただけだが……」
「間違っても、思わないでください! 言わないでくださいっ!! お願いしますっ!」
「……判った」
かなみの剣幕に思わず頷いたユーリ。何処となく鬼気迫るモノをかなみから感じた為だ。
「喧嘩売ってんのか! ひんひん言わすぞ!」
「うるさーーいっ!!」
ランスの口撃もかなみは真っ向から弾き返すが如く言い返していた。間違っても……万が一にでも、自分がランスに好意を思っているとユーリに思われたくないのだ。自分自身が想っている相手は後にも先にもきっとただ1人。
「ほら、そろそろ洞窟に向かって行くぞ。ラーク達に追いつくんだろう?」
ユーリはため息を吐きながらそう言っていた。
「(私が想ってる人は、ただ1人だもん!)」
かなみはそう思うと一足で、ユーリの隣へ。この人の隣にいたいから……。
――かなみの儚く切ない願いが成就する日はくるのだろうか……某世界では、極限までの不幸属性であり、神様からもありえないと否定された可哀想キャラなのだが……。果たして、この世界ではどうなる?? 生暖かい目で見守ってあげましょう!
「うるさぁぁいっ!! 頑張るもんっ!!」
「うおっ!? い、いきなりどーした??」
「ひゃっ……何でもありません……」
天の声を聞く能力を持っている数少ない女の子、かなみ。
――……かなみの気苦労はここから先も続いていく。
〜人物紹介〜
□ オルガ・カーティス
アイスの町で武器屋を営んでいるオヤジ。凶悪な顔をしている上に武器屋だから、怖がっている人も
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