第3章 リーザス陥落
第38話 仕事は早い者勝ち
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」
「………」
何故か、シーンと静まり返る場だが。
「こうしてくれる!!」
「ひんひん……。ランス様ぁ……痛いです……」
ランスとシィルの声だけが響いていた。そして、ウィリスはゆっくりと口を開いた。
「おめでとうございます。ユーリさんは経験豊富とみなされてLv49になりました」
「!!!」
「ん。上がっていたんだな」
ユーリはウィリスの言葉に軽く答える程度だったけれど……、かなみは驚きが大きかったようだ。
「そ、それほどの高レベルで、また上げるなんて……やっぱり凄いです! ユーリさんっ」
かなみは思わずユーリの手を取った。
自分の事の様に喜んでくれているかなみを見て、ユーリ自身も嬉しく思ったようだ。
「はは……、ありがとな?」
「っ///」
至近距離でユーリの顔を見て、その上手を握っている事に気づいた。かなみは、一気に顔を赤くさせ……、それと同時にユーリのレベルを聞きつけたランスがまたまた、ユーリの事をチートだの、ズルだの、卑怯者だのなんだのと騒ぎ出した。
勿論、ユーリもランスにはそうは言われたくないから、負けじと言い返し……、顔を赤らめたかなみの事は見ていなかったようだ。見られると恥かしいけれど、見られてなかった事を考えるとやっぱり……
「うぅ……」
「か、かなみさん! が、頑張りましょう! 私も頑張りますっ!」
……落ち込み気味のかなみを必至にシィルはかなみを慰めていたとさ。
「ユーリさん、不明レベル値も儀式をしましょうか?」
「んー、そうだな。あれは、不規則に上がったり下がったりしてるし、一応聞いておくよ」
ウィリスの問いに、ユーリは頷いた。ウィリスは、別にこれと言って何かがある訳でもないけれど、気になるレベルでもあるからだ。その言葉を聞いたランスはいきり立つ。
「ああ!! そうだったな、貴様の不正が明らかになるレベルを持っていたな! 損害賠償を請求する!!」
「誰が何に対して損害したんだよ!」
「オレ様の気分を害したのだ! オレ様を差し置いて、貴様が高レベルなど許せん! 下僕の癖に!」
「もう、わけが判らんわ! ってか、高レベルになりたきゃ、鍛えろ! お前こそ限界値が無いって言うチートを持ってるだろうが!」
ランスとユーリは、ぎゃいぎゃいと言い合っていた。その2人を見たら……。
「なんだか仲、良いですね」
「まぁ……そうね」
かなみはやや納得しづらかったけれど、シィルの様に思ってしまったのは事実の為頷いていた。そして、そうこうしている間にウィリスは、儀式を終了させていた。
「ユーリさんの不明レベル値はLv189となっていました。この数値は、私で、ですが。過去に測定した中でも高レベルの位置で
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