第3章 リーザス陥落
第37話 封印の鍵を求めて
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に家の扉がノックされ、音が響いてきた。
誰かが扉を叩いているようだ。
「ら、ランス様、お客様です」
「無視しろ、無視。そうすれば諦めて帰る」
「あ……、でも借金取りの方では?」
「ちっ……、もう直ぐメシだと言うのに、借金取りだったら殺ーす!」
「そ、それはあんまりでは……?」
「てい!」
「ひんひん……」
ランスは本当にやりかねないから、それとなく止めようとしたんだけれど、返ってきたのは拳骨だった……。
「でも、ランス様、そろそろキースさんの所に行って仕事を貰わないと生活が出来ませんよ」
「また、その辺のアイテムや家具でも売れば良いだろ。金目の物を売ろう」
「あ……でも、売れる物はもう大半売ってしまいましたから、本当にお金がありませんよ」
「うるさい! 金、金とセコイ事を言うな!」
「ひんひん……」
シィルとしたら、本当の事を言ってるだけなのだが……、ランスには気に喰わないらしく、只管シィルの頭をチョップしていた。いつまで立ってもランスが出てこないから、早く出ろと言わんばかりにドアが強く叩かれた。
「うるさい奴め、帰れ 帰れ オレ様は留守なのだ!」
『……そんなにでかい声が聞こえてきてるのに、留守は無いだろうが』
「むっ!?」
「あ、この声は……」
ランスとシィルのやり取りは相当に大きな声だったらしく、外にも聞こえていたようだ。部屋を見渡してみると、窓を開けている為、そのせいで声が外へと漏れていたのもあるだろう。
「がはは! これは飛んでオレ様に入る下僕の金だ!」
『だから、聞こえてるっつーの! 馬鹿言ってないでさっさと出てこい。……急用だ』
「ランス様、仕事があるのかもしれませんよ? ユーリさんが、(その、ランス様を頼る程ですから……)」
シィルはそう言うけれど、本当は無いと思ってる。ユーリの実力は良く知っているからだ。それに、レベルの異常さもあの時に聞いているのだから。
「がはは! オレ様の為に金と更にぼろい儲け話でも持ってきたと言う事か」
「ら、ランス様……」
いつまでたってもユーリの事を下僕の位から変えようとしないランスを見て思わず呟いてしまっていた。だけど、信頼はゼッタイしていると確信は出来る。
なぜなら、ランスは基本男の人と話す事は稀。仕事で仕方なく以外だったら、それこそ攻撃するのも日常茶飯事なのだけれど、ユーリに対しては何も無いというくらいだ。
……口は悪いのだけれど。
そして、ランスの家に訪問してきたのは2人。
1人は勿論話しを普通にしていたユーリ。もう1人はリーザスのかなみ。……勿論、ランスは覚えていなかった。ユーリはやれやれと頭を振りながら説明をしようとしたが、シィルは覚えていたから説明をしていた
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