第3章 リーザス陥落
第37話 封印の鍵を求めて
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いた。まだ、色々と話さなければならない事は多々あるのだが……。少しばかりのせ過ぎたようだ。
「シィルちゃんも、とりあえずは良かったんじゃないか?」
「あ、はい。ユーリさん」
シィルは、恥かしそうに頷いた。
ランスは間違いなくかなみの身体を狙っていた。それを快く思わないのはシィルだから。
「ユーリさんは、やっぱり優しいです」
「まぁ、ランスののせ方が、多少上手くなってるだけだよ。時間にしたら、そんなに付き合いが長い訳じゃないが……。内容が濃かったからなぁ」
ユーリはそう答えた。
シィルが言う優しいの意味。それは自分の事もあるが、かなみの事もあった。かなみが誰の事が好きなのかは一目瞭然だから。
でも、等の本人が気づいていないのが何とも……。
ランスの事は判りやすい。難易度で言えば、高い順《S・A・B・C・D・E・F》で現したら間違いなく《F級》だろう。かなみは《E級》と言った所(シィルから見たら)だけれど、ユーリには気づかないようだ。
つまり、ランス程ストレートでなければ気づかない。……勇気を持たないと難しい相手だと言う事。
「ぅぅ……」
かなみもそれは重々承知のようだった。だからこそ……、前途多難だと思えてしまったのだ。初恋が成就される日は限りなく遠い……、比べる事自体間違えているが、リーザスを解放するよりも遠く感じているかなみだった。
そして、暫くしてランスが戻ってきた。
「おい! 貴様ら、さっさと行くぞ! ユーリ、貴様はオレ様が使ってやろう! そら! きりきり働け」
「ちょっと落ち着け……、色々と言わなきゃならん事があるんだよ」
「む?」
「これを……」
ランスはとりあえず、ユーリが先に行こうとせずに、座っているのを見て少しは落ち着いて話を聞けるようになったようだ。……本当に単純と言うか素直と言うか。
その間にかなみはランスに白い盾を渡した
「む? なんだ、この盾は?」
「これは、リーザス王家に伝わる聖盾です。これはこの間にお渡しした聖剣、聖鎧とあわせて使って下さい」
「そうか、そうか、このオレ様に盾などは不要だが、くれるのなら使ってやろう!」
ランスはそう言うとかなみから盾を受け取っていた。この時……かなみは違和感を覚えていた。以前のカスタムの件でランスに渡した筈の鎧と剣を持ってきていないのだ。慌てて用意してきた筈だから(ユーリの作戦で)忘れたのか?と思ったかなみは。
「あの……ランス」
「なんだ?」
「聖剣と、聖鎧は……?」
「そう言えばそうだな。お前の装備はオレが買ってやったイナズマの剣とかですらないじゃないか。いつも通りと言うか、スタートに戻ると言うか……」
ユーリはそう言って苦笑いをしていた。ランスと
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