仲間の時間(2016/05/16 一部修正)
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丁度って所か?」
「はい。ですが―――」
「分かってる。リードを使って測定可能なのは飽く迄暴風族と使用A・Tの能力値を足したものだ。そこに暴風族やA・Tとは無関係な技術・装備は測定されない。
相手の銃器と銃技を含めて総合能力を考えると、本当の意味での戦LVは190って所か?」
「はい。イッキさんを除けばこちら側の暴風族としての最高戦LVは疑似玉璽による強化補正を含めても神崎さんの172。カルマさんが161、烏間先生でも158と相手の総合戦LVに届きません。
もっとも、烏間先生に関しては本気になった所を一度も見たことが無いので、本気になった状態での空挺式戦闘術等を含めば総合戦LVは230を超えると思いますが―――」
「状況が悪いか。いくら烏間先生の最大総合戦LVが200を超えていても、今いる場所が最前列から2列目だ。迂闊に動けば簡単に察知され、ステージから牙と銃で狙い撃ちされる。
行動が制限されれば、当然戦LVも下がる。今の烏間先生の戦LVは高く見積もっても190前後。相手と同LVだけど、それでも相手に飛び道具がある以上、烏間先生の不利は変わらない」
ある程度時間を掛ければ、俺1人でも銃使いのおっさんを倒すことはできる。が、今回に限って言えばその時間を掛けることができない。
安全第一で俺と烏間先生の2人だけで挑んでも短縮できる時間は多寡が知れている。結局、この場にいる全員の力が必要になるって訳か。
銃使いのおっさんを倒す方法は今の所特攻覚悟の近接戦一択。俺が陽動を担当するとして、特攻役が烏間先生以外にも2人は欲しい。
一応、さっき後退する際に全員の配置を確認したから、全員に指示を飛ばすことはできるが、命の危険が十二分にあるこの場で仲間の命を背負って支持する覚悟が俺にあるのか?
俺がそんなことを考えていると、その思考を読んだ様な殺センセーの声がコンサートホール内に響いた。
「イッキ君、色々と考え過ぎて思い悩んでいる様ですね。何でも1人で背負おうとするのは君の悪い癖です。この場の指揮は先生が敵を見ながらしますので、何も考えず従って下さい」
「何だ?どこから喋って――って、何最前列でかぶりつく様に見てやがんだ!テメェ!!」
……ああ、そういえば殺センセーは烏間先生が持ち運びしてたな。多分、烏間先生が背もたれから最前列の席に落とす様に殺センセー置いたんだろう。
ってか、銃使いのおっさんキレ過ぎだろ。完全絶対防御形態の殺センセーに銃を乱射してるし。まぁ、どうせ殺センセーが挑発する様なニヤケ顔を浮かべてるから、キレたんだろうけど。
「木村君!左へ
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