暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第180話 過去の闇
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くなってしまう。
圧倒的な火力と、通常兵器ではビクともしない耐久度を誇るのだから、通常であれば抗う術はないのだから。
「……あっちゃぁ、 これは幾らなんでも無理でしょ。運が悪かった、としか言えないわね」
対物狙撃銃
(
アンチマテリアルライフル
)
でも、M1戦車を破壊し切るのには、弾数が足りないだろう。一番薄く設定されている装甲を見ぬき、正確に……と、考えただけでも気の遠くなりそうな戦いになってしまう事も想像できる。
そして、プラズマ・グレネードを使用したとしても、足りるかどうか……。銃弾も尽き、爆弾も尽き、The‐Endとなる事が目に浮かんでしまうのだ。
「……どうだろうね」
シュピーゲルは、戦車には興味なさそうにそう言っていた。シノンはこの時、不自然に思えた。あのアタリを引いたら、プレイヤーであれば、誰しもが、驚きどよめきを上げる。それでも、彼は戦車ではなく、彼を見ていたのだ。
「……っ(……この状況を覆す、とでも言うの?)」
シノンの額に冷たい汗が流れる。
戦車と対峙している彼の姿も、中継モニタは捕らえた。ただ、佇んでいる。動揺してたり、慌てたりはしておらず、ただ集中をしているように見えた。
「……何をするっていうの」
……負けだと思ったシノンだが、今は釘付けになってしまった。
この絶望的な状況をどう切り抜けるのか、それを知りたい。この状況で覆す事ができるとすれば、それはVR世界のゲームの枠を超えた奇跡。……強さが必要だろう。
だが、もし、本当にそんな事ができるのなら。
――……見てみたい。
シノンはこの時強く、強くそう思っていた。
だからこそ、彼の姿から、目を離す事が一切出来なくなってしまっていたのだった。
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