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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第180話 過去の闇
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リトは、それを聞くと、仄かに表情を赤く染めた。

 男同士で……と、客観的に見れば思うかもしれない。だけど、それこそ無粋だ。2人の絆は、何よりも固く、強い。同性だからこそ、結べるモノがあった。

 それは、2人の最愛であるレイナやアスナとは、結ぶ事が出来ない形。愛情ではなく、友情。

――綺堂に教えてもらったのは親愛。
――玲奈に教えてもらったのは愛情。
――そして、和人に 教えてもらったのは固い友情だった。


「「……はは」」

 リュウキとキリトは互いに軽く笑っていた。……2人ともが同じ事を考えていたのかもしれない。だからこその笑みだった。



 そして、数秒後。

「……ちょっと、気を紛らわしてくる」

 キリトがリュウキにそう言っていた。あの男との接触により、少なからず精神を乱されたからだ。それを引きずる訳にはいかないから。

「ああ。そうだな。……こんな所で負けるなよ? キリト」
「はは。負けるかよ。……大体掴めてきた感じもする。……準決勝まで更に力つけて、リュウキ挑む。……簡単には負けないぜ」
「それはまだ甘い。 1戦や2戦程度で掴める程 銃戦は甘くない。それに言っただろ? 簡単に勝つつもりはないさ」
「生憎、こっちは剣だ。……なら オレは超ハード・モードの銃ゲームをクリアしてみせる!」
「まぁ、そうだな。キリトの剣は厄介だ。それを踏まえて……頑張れ」
「……久しぶりにきいたな! その嫌味な感じ!」

 SAO時代よく聞いたセリフを思い出すキリト。

『まぁ、頑張れ』

 何度、思った事か……、それは激励、と普通は思えるのだけど、キリトがリュウキから聞くとどうしてもそうは聞こえなかった。それも良い思い出の1つ……だろう、多分。

 キリトはそのまま、席を離れた。軽く歩き……、そして他人の戦いを見る。まだ、リュウキの言うように、自分には絶対的に経験が足りていない事は自覚しているからだ。必ず本戦ではあの死銃との戦いになる。剣が使えるから、と言っても銃の腕が全くない自分にとって、それが致命傷に成りかねないのだ。だから、少しでも知る必要がある。

 そして……、幾ら言われても、キリトは思う。『リュウキの脚を引っ張らない様に』と。






 キリトが席を外した更に数秒後の事。視線を外し、リュウキはただ一点を。……備え付けられた無地の机の一点を見つめていた。

「……思い出してしまったんだ、な」

 リュウキは両肘を机につき、そして手を組んで額につけた。

 思い返すのは、あの戦争での事。

 いや、あの最終戦争だけじゃない。……戦友を失って、我を忘れた時の事もそうだ。幾つモノ命をこの手で奪ったあの事実を。

 確かに、あの時。本当に心が壊れ
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