暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第178話 第3回BoB予選開幕
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雄か何かが、長らく戦っていたものの、最後は滅んでしまった場所だろう事は想像出来た。そして、屋内戦、野外線の両方が出来るフィールドなのだろうと言う事も想像出来る。戦いの後だから、施設、兵器保管庫、道中に存在する森……etc

 狙撃戦とでもなれば、ハンドガンしか無いから 多少は面倒な戦いになるだろう。だが、想像の通りなのだとしたら、問題はなく、自信も上々だ。まだ見ぬ強者と闘れると言う事を思うと更に力が、気合が入ると言うものだ。

「さて」

 リュウキは、ゆっくりと身体を振った。
 脚を腕を、そして両手を握り、開く。まるで、現実でいう準備運動をしているかの様に。カウントは5秒を切っており……そして、0になった。その瞬間、再度転送エフェクトが身体を包んだ。真の戦場へ連れて行く為に。


 そして、転送された場所は錆びれ、くたびれた廃墟の前だった。時刻も夜の闇であり、夜戦仕様の様だ。相手の装備にもよるが……、暗視スコープを持っていないと、視界は悪いままだ。細かく説明すると、暗闇の場合はシステムで認識がしづらくなってしまう所がある。ある程度見て、認識すると、プレイヤーの頭にアイコンが現れるが、闇の場合は更に注意深く見なければ、認識してくれないから、見つける所からが勝負となるのだ。

「……面白い。こんな戦いも経験しておきたかった所だ」

 決して夜戦は初ではない。

 だが、銃での夜戦は初めてだった。何事でも、初めてと言う言葉がつく戦いには心が躍ると言ったモノだから。

 僅かな星や月の灯りで照らされたリュウキのその影、輪郭。それが揺らり、と揺らめいたかと思えば、次の瞬間には、もうその場所にはリュウキの姿はなかった。



――第3回BoB 予選1回戦が、今始まった。





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