暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第178話 第3回BoB予選開幕
[8/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
世界だというのに、キリトは必死に空気を吸い込み続けていた。

「もうどっちでもいいわよ! どちらが来たとしても、私と戦いの場に立ったらその頭、すっ飛ばしてやるから!」

 一先ず宣戦布告をされた。
 された以上は、黙っている訳にはいかないだろう。

「デートのお招きとあらば、参上しないわけにはいかないな」
「……あほ。お前は無理だ、って言っただろ? それに格好つけるのも程々にしろ」
「むぐっ! こっの! 見てろよ、銃相手でも、簡単に殺られないぞ!」
「はいはい、ほら、1回戦始まるぞ」

 また、キリトとリュウキのやり取りになった。

 流石のシノンも、キリトだけじゃなく、リュウキにも頭にきたようだ。完全に自分をスルーして遊んでいる事に。

「あ、あんた達、この私を無視するなんて、本当にいい度胸じゃない! 絶対にぶっ殺してやるわ!」

 ……随分と物騒なセリフを言うけど、返事を返す前に、キリトの背を押した。これ以上の戦いの前の揉め事は終わり、と言う事で。カウントも60秒、1分を切っていた、と言う事もある。

 キリトの背をおして、この場から離れようとした時、シュピーゲルの視線が合った。明らかに警戒をしているのが判る。敵意も僅かながら感じた。

「(ちょっとやりすぎたかな……?)」

 と、キリトも思った。燃料投下した本人なのだから。

 だが、リュウキは違った。シュピーゲルの前を通り過ぎたところで、脚を止めた。キリトの肩を叩き。

「キリト、お前がしようとしてる事は、考えている事は、悪手だ(・・・)。……そして死路(・・)それ以上でも(・・・・・・)それ以下でもない(・・・・・・・・)。……お前なら判るだろ(・・・・・・・・)?  あまり変な事を戦いの前に考えるべきじゃない。予選を舐めないようにな。……じゃないと、このBoBがお前の、公開断罪の場(・・・・・・)にされるぞ」
「……はぁ? なんだよ、それ」

 キリトは何を言っているのか、判らない様子だった。だが、リュウキは判ってないキリトをおいて続けた。

「つまりからかう前に、集中しろって事だ。……ぶっつけ本番みたいなもんなんだから。敵は何時現れるか、判らないんだからな」
「……? ああ、それは判ってるさ。スイッチを入れる」

 リュウキはそう言うと、そのままシノン達を見ないまま軽く手を振った。

「なんなのよ あの2人……」

 シノンも2人のやり取りを聞いていたが……、何処か違和感、と言うより、何か噛み合ってない感じがしていた。だが、最後のキリトの表情を見ると、そうでもなさそうだ、と感じる矛盾が沢山あった。

「………ッ」

 この時、とある男の脳裏には憎悪ににた何かが発生していた。黒い、そう闇よりも暗
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ