暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第178話 第3回BoB予選開幕
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れくさそうに笑いながら右手を頭に触れた。

「いやぁ、迷惑かも、と思ったんだけど、シノンの応援に来たんだ。ここなら試合も大画面で中継されるしさ」

 この会話からでもよく判ると言うものだ。2人は、フレンド、あるいは所属しているスコードロンが一緒、なのだろう事がよく判る。シュピーゲルがシノンの隣に座り、そしてシノンがそれを許している所をみても。

「それにしても、色々って? 何だか珍しいね」
「ああ……、ちょっとあってね、そこのヒト達と色々話したりして……」

 シュピーゲルの問いに、シノンが打って変わって、視線を一気に-20°程下げた様な冷たい視線をこちら側に向けた。

「その視線、オレに向けるのはお門違い、だ」

 リュウキもやれやれとため息を吐いてそう言っていた。冷たい視線をものともせず、華麗にスルーしたのだ。

「うっさい!」

 スルーされてしまったシノンだが、負けずに言い返していた。……それも 理不尽な気がするが、一先ず置いておこう。

「え、えっと。どーも、そこのヒトです」

 シュピーゲルは、シノンとリュウキのやり取りを見て、目を白黒させていたけれど、そこでキリトが返事をした。

「あ、ど、どーも。初めまして。ええっと、シノンのお友達さん達、ですか?」

 ゲーム世界のアバターとは言え、それなりには雰囲気のある男ではあるが、鋭い外見に似合わず礼儀正しい。少なくとも、また妙な演技をしようとしているキリトよりは。

ぼかっ!

 キリトの頭を叩くのはリュウキ。

「いたっ、な、何をっ!」
「成る程な。シノンに対して、出会った時もこういう感じだったのか? なら初見じゃ無理だろ。騙したと言われても無理ない」

 ため息を吐きながらそう言うのはリュウキだ。シュピーゲルはなんのこと?? と混乱していたから、シノンがその意味を告げた。

「そうよ。騙されないで。……そいつ、男よ。因みに、そっちも」
「……ええ!!」

 シュピーゲルは白黒させていた目を今度丸くさせた。外見ではどう見ても……♀の姿をしているから。喋り方も……片方は別だとしても。

 リュウキは、やや不機嫌にそっぽ向いていた。

 慌てようを見たらよく判る。向こうも男だとは思ってなかった様だから。

「あー、キリトといいます。で、男です。 こっちも男で……」

 キリトが、へそ曲げているリュウキの変わりに紹介をする。そして、その名前を聞いた途端に、彼は驚くのだった。

「リュウキです」
「……名前くらい自分で名乗れる」

 変わりに、名乗ったキリトを見て苦言を言うが、もう後の祭りだ。でも、シュピーゲルの表情は若干だが変わった。男だ、とわかった時よりも驚きがある。

「……え? りゅ、リ
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