unknown 2
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犬のようだった。
【赤原猟犬】
ライダー戦の時は俺が近くにいたいた為その効果は充分に発揮されることがなかったが、この宝具は例え弾かれようと射手が健在かつ狙い続ける限り標的を襲い続けるという効果を持つ。
赤い魔弾はバーサーカーの命を刈り取る為何度も体を突き抜ける。バーサーカーのステータスを持つエネミーとはいえ、耐えきれなくなったのかついに膝をついた。誰が見ても満身創痍であるが
「投影開始」
だめ押しと言わんばかりにアーチャーは新たな武器を投影する。アーチャーの左手に現れたのはバーサーカーと同じ斧剣。
持て余すような武器を投影するとはアーチャーらしくない。
「そんーーッ!」
そんなもの意味がないと言おうとしたが一瞬だけこちらに目を向けた。だが、それだけでアーチャーの意図は読み取れた気がする。
ーーー黙ってみていろーー
アーチャーは俺に何かを見せようとしている。それもかなり危険なことを…………アーチャーらしくもない。
「――――憑依経験、共感終了、投影装填」
バーサーカーも何かを感じ取ったのか満身創痍の体とは思えない機敏な動きでアーチャーに向かって突っ込んできた。このままだと数秒後にはアーチャーはバーサーカーの巨体に吹き飛ばされる。
「来るがいい、バーサーカー。全工程投影完了」
大声を上げながら斧剣を振り下ろす。気付いた時にはアーチャーは斧剣を振り切っていた。人間では踏み込むことさえできぬ音速をも超えた神速のレベルの剣技。
しかし、一瞬だけ斧剣の軌跡が確認することができた。振り下ろされた斧剣はバーサーカーの両足を切りつけ動きを止めたところで両目・胸部・水月・肩口・明星・首などの人体の急所とも呼べる部分を切りつけたのだ。
「是、射殺す百頭」
斧剣から放たれたおよそ九連撃は神技だった。人の身では到底扱うことも出来ない程の剣を、人の身では不可能な技を、左手だけで振るうその姿は、恐ろしく、そして何より戦慄を覚える。そんな攻撃を受けたバーサーカーは膝をつき傷口から体が砕けていき消滅していった。
「……ッ、ォ……!」
口から血を吐き出すと、同時に腕と足は感覚が麻痺したのかアーチャーは地面に膝をつてしまう。そのうえ呼吸が荒く、投影の反動により神経がズタズタに引き裂かれ、骨も折れているようだ。
「【heal(16)】」
らしくないアーチャーの姿に見かねた俺は治療するため回復魔術を発動。アーチャーの体に緑色の光が降り注ぐ。すると、アーチャーの荒い呼吸が正しいリズムに戻り、少しだけ体調が戻ったのかアーチャーは立ち上がった。
「…………投影にはこのような使い方もある
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