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《三の月想海 第一層》
昨日と同じようにアリーナの奥へと進んでいく。このアリーナは一本道が続き広場に出るとまた一本道が続くというシンプルな地形だ。
迷うことなくバーサーカーが現れた場所にたどり着いた。昨日と同じであたりにはエネミーがいない。
この空間はバーサーカーのために作られたものと思われる。そしてその空間に踏み込んだものを全力で排除するのだろう。
「行くぞ」
アーチャーとともにその空間へと踏み込んだ。すると再び無骨な巨大な腕が空間のひずみをこじ開けると
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■――!!!!」
轟きを上げるバーサーカーが現れ、アーチャーと共に対峙する。此処に来るまでの負担はなるべく少なくしてきたつもりだ。
「アーチャー頼む」
「承知した。マスターは下がっていろ」
アーチャーは干将・莫邪を両手に構えバーサーカーに突っ込んでいく。一方バーサーカーはまずは様子見とそう言わんばかりに斧剣を振り下ろしてきたが、斧剣の先は空を切り地面に叩きつけられる。するとアリーナが揺れた。
「っと、な、なんだ?」
文字通り本当にアリーナ自体に揺れが発生。昨日はこんなことなかったが、その代わり斧剣が振り下ろされた場所には亀裂が入らずそのままの形を保っている。
知らない間に地面が壊されない代わりに揺れが発生するようになっていた。
「チッ」
アーチャーもこれは予想してなかったため、揺れに足を取られてバランスを崩したところにバーサーカーの斧剣が再び振り下ろされる。アーチャーは干将・莫邪で一瞬だけ斧剣を受け止めると円を描くように体を回転させ斬撃をそらす。
すぐさまアーチャーはバーサーカーから距離を取り干将・莫邪を投擲。干将・莫邪は弧を描きバーサーカーに迫るが
「■■■■■■■■■――!!」
斧剣の剣先で器用にも干将・莫邪を切り刻んだ。だが、バーサーカーにとっては一呼吸ほどではあるが隙が生じる。
「【gain_str(16) 】」
後方で待機している俺はすかさずアーチャーに対してコードキャストを発動。赤い光がアーチャーを包み込んだ。
「投影開始」
アーチャーは一本の剣を投影する。全体が真っ黒で、幾つかの刃が細い芯に螺旋を描いて巻きつき、そのままやや外側に反り出したような外観をした一本の剣。
手にした剣にアーチャーの魔力が込められる。すると、真っ黒な外見とは異なり剣に赤い光を纏う。弓に剣をつがえ弦を引き絞る。
「赤原を行け、緋の猟犬」
極限まで引き絞られた放たれた剣は紅い魔弾となって、戦場を駆け抜ける。バーサーカーは持ち前の身体能力で剣を回避するが、赤い魔弾は百八十度方向転換してバーサーカーを追尾。その姿は兎を追いかけ、食いつく猟
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