第2.5章 出会いと再会は唐突に
第32話 幸福を呼ぶ少女
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ヒトミだったが、彼らの変貌振りを見て目を丸くさせたかと思えば、もう怖くなくなったようなのだ。だから、すっかりと震えも止まっていた。
「じゃあな。気をつけて帰れよ?」
「「「行ってらっしゃいませー!!」」」
3人がハモるように挨拶をしていた。
さっきまでは、所謂舎弟っぽかったのだが、今は召使の様だ。一応背後から襲ってきても無駄だと言わんばかりに、殺気、闘気を出しながら進んだ。だが、そんな事はしなくても、大丈夫なのである。
戦う気は、あの一撃で根こそぎ折れてしまっているから。
〜残された男達〜
あの幸福きゃんきゃんと男の2人が消え去ったと同時に、
へなへなへな……と、地面に座り込んでしまっていた。どうやら、緊張感が一気に解けたようだ。
「こ、怖かったぁよ〜〜……」
「な、なんなんだよアレ? あんなヤツ、見た事ねぇよ」
「ここのモンスターの方が可愛く見えたのは俺だけじゃねえよな??」
互いに生きている事を喜び合っているようだ。だが、彼らは本当に九死に一生を得ていたのである。なぜなら……。
「最初見たところ、メチャクチャガキだって、思えたから楽勝って思ったのに……」
「あ、それオレも思った。生きててなんぼの世界だが……流石にショックだぜ、あんなガキにあそこまでやられるのは」
「Japan出身とかじゃないのか……? あの国は今は戦国らしいし、ガキでも力がありゃ戦うらしいし……なら納得できるし、これからJapanに行く選択肢は無しにした方がいいよな?」
「ああ……」
彼らの会話がもしもユーリがいた時にあったら?
彼らの会話の中の≪ある単語≫がユーリの耳に届いていたら??
万が一、≪その単語≫を使って挑発なんかをした時には???
――……どうなっていたのか、判らないのである。
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