第2.5章 出会いと再会は唐突に
第31話 マルグリッド迷宮へ行こう
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」
「そうして頂けるとありがたいです」
初対面だが、スムーズに会話が進んでいく。いろんな意味で凄いコだと言う事がわかる。
「さて、とりあえずこいつら片付けるか」
「はい。判りました」
暫定的だが、パーティを組む事になった。どうやら、ヒーラーの様で神魔法を操る事が出来るみたいだ。そのおかげで命があったと言っても良いだろう。だが、回復は出来るが、攻撃に移れないから結局は魔力が尽きたてしまったら同じ事だろう。
暫くして……。
「粗方片付いたな」
「はい。ありがとうございます」
「いや、良いさ。偶々傍を通りかかっただけし。通行の邪魔にもなってたしな」
ユーリは剣を仕舞うとそう言って手を挙げた。そして、その後何やらあの白いのと相談をしているようだ。白いのが耳打ちしている。
「申し訳有りませんが、貴方はユーリさんですか?」
「ああ、そうだが」
「1つ質問をさせてください」
「ん。問題ない」
片目しか見えていないが、その左目が一瞬だけ細くなった。表情が殆ど変わらないコだけに、それだけの変化でもよく判る。
「―――人類を皆殺しにしますか?」
「……皆殺しにするつもりなら君を助けたりしないだろう」
まさかの質問だったが、何処か変なコだから何が来ても不思議じゃないとどこかで判っていたようで、割とスムーズにユーリは返答を出来ていた。
「そうですか、なら問題ないですね」
「……ふむ、察するにAL教の神官。と言った所か?」
「!!」
この目の前のコじゃなく、白い何かが驚いたような仕草を見せていた。別に喋っても構わないのだが、白い何かは沈黙を貫いている。
「はい。司教見習いをしています」
クルックーは偽っても無意味だと直感したようで、普通にそう応えていた。さっきから、慌てているのは白いのだけである。
「成程。相当な地位の持ち主って事だな、4人の幹部見習いか」
「はい。地位には全く興味はありませんが、神から指名されましたので」
「……そうか、神とね」
ユーリの表情は若干だが、暗くなり、瞳も心なしかいつもよりも黒く闇に染まっていた。だが、それも一瞬だけだった。瞬きをし、目を再び開けた時には元の表情、瞳へと戻っていた。
「はい。何か気になりますか?」
「いいや。君が悪いヤツじゃなさそうなのはわかったから良い」
ユーリはそう応える。そして、自身の名前を知っているのに、相手の名を知らない事を思い出した。
「そういえば、君の名は聞いてなかったな」
「はい。私はクルックー・モフスと言います。こちらはトローチ先生です」
「ぷーびーぷーび!」
クルックーはゆっくりと頭を下げた。何やらその時、白い何か……トローチと話しをしているようだ。
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