第2.5章 出会いと再会は唐突に
第31話 マルグリッド迷宮へ行こう
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の属性のモンスターや霊体には効果絶大のヒーラーの攻撃魔法のひとつ。クルックーはその後もボーン達に容赦なく浄化をしていき、強制成仏をさせていた。
「よし、これなら問題は……っ!」
ユーリはグリーンハニー達を片付けるとクルックーの方に手を貸そうとしたその時。
その奥に、《ボーン・M》の後ろに隠れていた《ボスボーン》が姿を現しているのを見た。そして、詠唱をしているのも。
「いかん! クルックー下がれ!! 死爆だ!」
「!!」
「かかか、遅いわ! くらぇい! 骨髄炎!!」
闇の波動が辺りに広がる。
それはまるで炎の様に広がり、クルックーを覆いつくそうとしていた。
「くッ……!!」
ユーリはクルックーの方へと駆け寄る。
ボスボーンとの距離があった為、クルックーの前にユーリが立つ事が出来たのだ。両手を前に掲げて構えるユーリ。
「ダメージを負ったら、回復は任せたぞ?」
「っ……はい。任せて下さい」
クルックーは庇われる事に戸惑いを覚えつつも、いつも通りの口調でそう答えていた。
「はーっはっはっは!! 我が闇の魔法の元、消え去れい!!」
ボスボーンは、勝利を確信しながら笑っていた。
ボスボーンの最強の魔法である闇魔法《死爆》が発動し、男と女を飲み込んだのだからそう思っても不思議では無いだろう。だが……。
「ぬるい」
「……は!?」
「以前、もっとやばい闇魔法を経験、≪見た≫からな。あれを超えるものじゃないと、≪今≫のオレには通じない」
闇の波動を物ともせず、姿を現したのは、ユーリ。そして クルックーもユーリの後ろにいて無事だった。
「ぐおおっ!! ならばもう一度……!!」
「させません。浄化」
「ぐぎゃあああ!!!!」
ユーリが無傷で断っていた事。その事に動揺を隠せなかったボスボーンに一気に距離を詰めたクルックーがカウンター気味に浄化の魔法を当てた。見る見る内に、その姿、頭蓋骨はボロボロに壊れて消滅していった。
「ナイスだ、クルックー」
「ありがとうございます」
ユーリは手を挙げると、クルックーは頭を下げた。それを見たユーリは軽く笑うと。
「こう言うときはハイタッチをするものだ」
「ハイタッチ……ですか」
「ああ、こうやって手を挙げて……」
ユーリの様にクルックーは手を頭より上に挙げる。それを見たユーリはそのまま 近づいて、パチンっとタッチをした。
「わかったか?」
「はい。勉強になりました」
「そうか。そりゃ良かった」
冗談の類ではなく、本気でそう思っているであろう、クルックーを見てユーリは微笑んだ。クルックーは若くして、AL教のトップクラスになったからか、しっかりしているように見える…
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