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逆さの砂時計
異国の大地
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お尋ねしますが、笑わないでください、ね?」
 「?」
 役所からずっと同じ道を進んで来た同郷の人らしき彼と、その仲間? の男女四人、合計五人が、真剣な顔で自分達を見据えた。
 前を歩いていた集団は別口だったらしい。此方を気にする様子も無く、スタスタと遠ざかって行く。
 「内容にもよりますが……とりあえず、お聴きしましょう」
 「ありがとうございます。では」
 彼は数歩後ろに控えた仲間達と目線で頷き合い、自分を正面に見つめ。すぅ……と伸ばした右手の人差し指で、自分の胸元を指した。

 「其処に……精霊が居ませんか?」


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