第2章 反逆の少女たち
第30話 カスタムは平和なり
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件は、本当にありがとう。私からも礼を言うわ。……皆の指輪からの解放もそうだし。……その、過去での事も。 最後の戦いは、ユーリがいなかったら危なかったのは事実だしね」
「ああ、でも、最後は志津香だってオレを助けてくれた。それに、オレの事を信じてもくれた。……オレの方こそ言おう。ありがとう、志津香」
「ふふ……」
志津香は笑みを見せると、ユーリと乾杯をした。彼女が飲んでいるのはどうやらお茶のようだが。
雰囲気が和やかになってきた所で、酒を片手に再びやって来たのはマリア。間違いなく狙っているだろう。
「あれ? 志津香〜 飲まないの?」
「………」
「あぅ〜 睨まないでよ〜。でもさ。こう言う席だったらちょっとぐらい、いいじゃない?」
「い・や!」
「ははは……」
マリアと志津香のやり取りを見ていて笑顔になるユーリ。
≪家族≫に再開できて本当に良かったと改めて思っていた。
そうユーリが思っている事が、志津香にとって良い事なのか、悪い事なのか……それを知るものは誰もいなかった。
そして、町を上げての祝いの宴は朝まで続いて……、こうして 1つの大きな事件は完全に幕を下ろしたのであった。
〜カスタムの町〜
――後日
「おーい!そこの木材を頼む!」
「おっしゃあ!」
カスタムの町はめまぐるしい復興を見せている。
マリアの発明した土木機械も大活躍中だが、何よりも町の住人のやる気が凄いから成せる事なのだ。
「いやー、皆ほんとに頑張ってるわね! 私も頑張らないと……」
「何言ってんだよ。マリアちゃんの機械のおかげでこのスピードが出てるんだから、これ以上やられちゃうと、オレ達仕事なくなっちゃうって」
「だな。機械に頼りっぱなしってのも情けないから オレ達も負けないぜ?」
「えー、便利になる事はいいことじゃない」
「心構えの問題さ。ユーリに負けないように頑張らないとなって」
「あはは、それはハードルが高すぎるわよ?」
町の男達の言葉に、マリアは笑いながらそう言っていた。目標とすると聞こえてきたからだ。ただ、この分野で負けないくらい頑張ると言う意味なのだが。
「一応言っとくが、冒険者になってやるぜー! とかは考えてないからな?」
「当たり前でしょ。冒険者になる前に町の復興から!」
「だから、冒険者には、ならねえって!」
軽口を言い合えるくらいに打ち解けているマリア。その事自体もマリアは、ユーリとランスには感謝をしなければならないと思っていた。
「そーいやぁ、マリアちゃんは、もう1人の方に、ランスの方に惹かれたんだろ?」
「ふぇっ!?」
突然話しが変わり動
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