第2章 反逆の少女たち
第30話 カスタムは平和なり
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らとっくに3ヶ月は過ぎてるよ!」
「私と会う時間の話ですよ〜♪ ユーリさんは冒険者なんですから、普通の3ヶ月じゃあっという間じゃないですか」
「うう……」
いつの間にか情報屋の真知子まで入って来て言われてしまい。ユーリはがっくりと項垂れていた。
普段言われることは沢山……あるが、こんな大勢の前で見られた事なんかないし言われた事もない。直ぐにでも立ち去りたいと思っても仕方が無いだろう。
「ま、まぁまぁ、ユーリさん。皆さんの無礼は私の方から謝ります。どうか、怒りを納めていただけませんか? 精一杯のおもてなしをしたいので。……町の恩人であるユーリさんにも」
チサが真っ直ぐ腰を折り頭を下げている所を見せられてしまったら、もうこれ以上何も言えない。流石に癇癪を起こす訳にもいかないだろう。
「ほーら? 女の子にこんなに謝られてるのに、それでも拒否する? それこそ大人の男がするよーな事じゃないって思うけどね〜♪」
「ロゼ! お前は絶対に楽しんでるだろ!!」
ロゼのわざとらしい言葉も続き……、ランスの笑い声もまだまだ続いていたが。どうにか、ユーリを町に留まらせる事に成功できた。
普通なら、仕事が終わってここまでひきとめようとする者なんて滅多に無いものだと思えるが……、これまでの行いの良さからくる人徳だと言えるだろう。逆にランスだけだったら……どうなるのかは 火を見るより明らかなのである。
「てい!」
「いたっ……ひんひん、ランス様……痛いです」
「うるさい。なんだかムカつく事を言われた気がするのだ」
「ひんひん……」
ランスは何故かシィルを虐めていた。彼の耳にも少しは聞こえるようなのだった。
その後、今度は外で火を囲みながらバーベキュー大会へと移行していった。
どうやら、準備は万端にしていたようで、物の数分であっという間に木が詰みあがり、火をおこして、様々な料理が運ばれる。ここまでされたらもう帰るに帰れない。
ロゼやらミリやらに色々とこの場でも言われ、真知子にはフード禁止と言われ……、つまりは一通りは弄られて今はユーリは1人飲みをしていた。
「ブスッ……」
「ぁ〜機嫌直してください。ユーリさん。お注ぎしますですから」
トマトは、ユーリの横にちょこんと座って酒をジョッキに注いだ。その事自体は嫌がる様子もないが、中々話してくれないようだ。
「いーよいーよ。も、どーせ……。それにいつもの事だし」
そのまま一気にジョッキを飲み干すユーリ。
潰れるのではないか?と思えたが、全然泥酔する気配もない。何杯目かも判らなかった。
「……すげえな。飲みなれてるって感じ? やっぱ色々と経験してるんだろうな」
「それであの顔か。……ちょっとだけ
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