第2章 反逆の少女たち
第30話 カスタムは平和なり
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それは町の皆も驚きを隠せない様だった。と言うか、ずるいとはなんだ!?とも思える。
「……スゲェな」
「世の中色々あるんだろう」
「あの顔で……19か。正直羨ましいかも……」
「………」
一気に違う意味でざわつかせているカスタムの町。未知との遭遇? とでも想っているのだろうか。
それを見るとユーリはくるりと、カスタムの町に背を向けた。そのまま、アイスへと歩いて帰ろうとするが。
「待ちなさいって。まだ 最後に宴するって言ってたでしょ? 皆、ほんとに感謝してるんだから、受け取りなさいよ」
志津香が嫌にニコニコしながら服をつかんだ。こんなキャラだったか? と思える笑顔で。
だけど、今は素直に感謝を受け取れる状況じゃないユーリは。首を思い切り左右に振る。
「離してくれ、志津香。俺、帰る」
ユーリは、歩いて帰ろうとするが、志津香の力は何気に強く、動けない。それを見たランスはここぞとばかりに大笑い。
「がーーっはっはっは! そうだそうだ、ユーリ。好意を受け取らんなど男が廃ると言うものだ! 無碍にするこそ、大の大人のする事では無いではないかっ!!」
「お前が言うと悪意に満ちてるんだよ!!」
勿論、ランスだけじゃない。ユーリの歳ネタで笑うのは他にもいるのだ。……元凶? とも言える女がここに1人。ロゼである。
「あははは! まぁまぁ、ゆっくりしてきなって! あー 楽しい酒になりそうだわ」
「それは、お前だけだ!! オレにとっては全然楽しくない!!」
断固反対、そして 帰還を熱望しているユーリ。その姿を傍で見ている者達は苦笑いをしていた。
「マジだな。相当気にしてんだ……改めて判るってもんだよ」
「ああ言われ続けたら、その……、鈍感になるの、仕方ないって思えます……、格好良いじゃなく可愛いって見られてたら男の方だったら……」
ミリとランはユーリの行動を見てそう呟いていた。
以前にロゼも言っていたが、鈍感に 成るべくして成ったと言えるだろう。技能の鈍感? は童顔から派生したとも取れる。
結局帰る事が出来ないユーリ。彼も本来のキャラから相当ブレている。
「わーー、帰らせてくれぇぇ!! なんで、今日に限ってフードがぁぁ!」
まるで、駄々っ子の様に喚いていたのだ。ラギシス戦前に、フードを脱ぎ捨ててしまった事を、今後悔する事になるとは、当時は夢にも思っていなかっただろう。
志津香は、子供をあやす様に笑いながら。
「はいはい、観念しなさい」
そう言っていた。……本当に心地よいと思っていたのは言うまでもない。そこに、もう1人。
「それに、ユーリさん? 私の前では3ヵ月間のフード禁止がまだ残ってますよ?」
「嘘だっ!!あの事件か
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