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新説兎と亀
1部分:第一章
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が勝つと見ていました。
「それじゃあやっぱり」
「だよね」
「手は抜かないよ」
 兎はこのことは本当に注意していました。
「絶対にね」
「うん、そうした方がいいよ」
「途中で油断して寝たりしたら駄目だよ」
「わかってるよ」
 兎はにこりと笑っていましたけれどその目は真面目でした。
「僕だって負けたくはないからね」
「そうそう、油断大敵」
「若し途中で昼寝なんかしたら亀さんに失礼だよ」
「間違ってもそんなことはしないよ」
 兎はこのことは本当に気をつけていました。

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