第2章 反逆の少女たち
第28話 絶望の中の光
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。口を開かない方が良いと。話せば話すほどに、小物さが露呈すると。そして、それは突然来た。ラギシスの身体が光ったのだ。ユーリが斬りつけた場所から。
「なんだ……? 身体がひかっ!!うぎゃああああ!!!!!」
「煉獄・爆砕だ」
ユーリが剣を収めると殆ど同時。
ラギシスの身体にある切り込みが光り輝き、そして爆発を引き起こしたのだ。この技は決して対人の技ではない。硬質属性を持っているものに使うべき技なのだが。
「切傷じゃ物足りなさそうなんでな!」
「流石だな!」
「すごーい!」
「凄い……」
「ッ……」
ユーリの戦いをある程度は知っているミリは称える言葉を言い肩を叩いた。そしてミルも同様だ。
だが、ユーリと直接戦ったことの無い志津香は驚きを隠せない。まるで、魔法の様な爆発を剣で引き起こしているのだから。いや、詠唱時間が無い事を考慮すると、魔法よりも遥かに強力かもしれない。
「志津香! 今だ、マリアの砲撃させるんだ!」
「ッ…わかったわ!!」
志津香の魔法で照準を合わせる。
それが事前の打ち合わせだった。ラギシスの魔法を封じながらでも、出来ない事は無いが精度は落ちる。だから、今は封じる魔法を解き、照準を合わせる魔法を使ったのだ。
精度を上げる為に。
「マリア!! 今よ!!」
志津香はそう叫んだ。
マリアはかなり離れた所にいる為声が届くとは思えない。……だが、まるで傍で聞いていたように≪それ≫はやってきた。まだ、空は明るいと言うのに、光り輝く。
まるで太陽の様な弾がラギシスに降り注ぎ、爆散した身体に直撃した。
「ぐぎゃあああああ!!!!」
断末魔の叫びを上げるラギシス。
「すげえ! まだくるぞ!」
ミリが空を見上げると、再び砲撃が来てラギシスを襲った。
「は……はは。ここまでのものだったとは、ね」
「バカにしてたのに、すごいやっ!」
「確かに凄いですね、コレほどなんて」
「凄まじいな。圧巻と言う言葉しか見当たらない」
皆は、マリアの砲撃チェックを見たわけではない。
マリアのチューリップ1号を見ている者たちはあの威力より多少は強いくらいか、と思っていた程度だったが、認識を変える必要がありそうなのだ。
それは、兵器と言って良い威力であり、着弾点にクレーターが出き、且つ業火で辺りを焼き尽くしている。生身の人間がこれを食らえば、ひとたまりも無いだろう。
「オレの一撃の後にコレじゃ、陰ってしまうな」
「いやいや、ユーリ。あれは兵器だろう? 生身の技と比べること自体が間違ってるだろ」
ミリは、呼吸を整えつつ、剣を肩に抱えてそう笑ってツッコミを入れていた。そう出来る程の手応えを見たからだ。
「やった、やったよ!」
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