第2章 反逆の少女たち
第28話 絶望の中の光
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った。
「オレを舐めるな!!」
ミリに当たる寸前で、その触手は切り裂かれ地に落ちる。
「む? ふふふ、なるほどな、少しは出来るようだ」
ラギシスは、ミリの反応のよさを見て認識を改めていた。
この中で、魔法を使えない事も含めて一番下だと思っていたのがミリだったのだ。
「はっ、≪少しは出来るようだ≫か? それは、小者ほど好んで使う言葉だな」
「貴様ぁ!! 1度ならず2度までも!! くたばれ!!」
ラギシスは、血走らせた目でユーリに迫ってきた。
この数合の打ち合いで、ラギシスと言う人間性を理解したユーリ。間違いなく激情家であり、小さな挑発にものって来る。
確かに、規模は比べるべくも無いが ユーリの冒険でこれまでにもあった小心者が力を持った典型的なものだった。
故に誘導しやすい。
「おのれぇ!!」
「鈍いな。これじゃあ何年かかっても俺は捕まえられんぞ?」
「炎の嵐!! 炎の嵐!!!」
攻撃魔法を撃ち放ちつつ、前進してくるラギシス。
ミルやミリ、ランの攻撃も勿論当たっているが、小規模な攻撃、ダメージは直ぐに回復する為、ラギシスは最早ユーリしか見えていなかった。
そして、暫くひきつけた後だ。
「貴様だけは惨たらしく殺してやる!」
「小者呼ばわりされるのが相当お嫌いみたいだな? ご所望であれば何度でも言ってやるが?」
「死ねえええ!!」
ラギシスの返答は、無数の触手を一つに纏めた極太の触手による一撃だった。
まるで、攻城兵器の槍だ。
「跡形も残らず消してくれるわ!!」
「煉獄……!」
ユーリは低く構えた。
コレまでの様に避ける事はせずに限界まで引き付ける為だ。そこまで考えが及んでなかったのか、ラギシスはチャンスと思い込み攻撃をやめなかった。
「ははは!! 死ねええ!!!」
ラギシスの一撃が大地を抉り、大量の砂埃上げる。
砂埃を上げる事、それは姿を覆い隠す行為にも等しい為、悪手となるのだ。攻撃を寸前でかわしたユーリは力を込めた一撃をラギシスの胴部分に一気に切り込んだ。
「ぬぐ!! おのれ! だが、その程度の切傷など私には何の意味ももたんわ!」
「ああ、わかってるさ。……切傷ならな」
ユーリはニヤリと笑った。
「皆、ラギシスから離れろ!」
「ああ!」
「了解です!」
「うんっ!」
「わかったわ!」
ユーリの言葉を聞いて、皆はラギシスから距離を取った。その行動を見たラギシスは再び薄ら嗤いを浮かべると。
「ふははは! 今更逃がすものか!!」
「これを逃げと取るか……お前はもうどうしようもないな」
「なにぃ!!」
ユーリはそう言う。
さっき言ったばかりだ
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