第2章 反逆の少女たち
第28話 絶望の中の光
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志津香の魔力で、ラギシス最大の攻撃魔法を阻止した。
「志津香め、私の魔法を封じていると言うのか!? だが、魔法は防げても私のパワーは防ぐ事は出来まい!」
「そこをフォローするのが、オレ達だ!」
ラギシスの身体から、うねうねと現れた触手が槍の様に襲ってくるが、それをユーリとミリ、そしてランが一気に両断する。1つ、また1つと、触手は地面に落ち、気持ち悪い音と煙を発しながら消滅していく。
「ラン! 志津香を守れ、1発も通すんじゃないぞ!」
「任せて!」
ランが志津香の前に立ち、迫る触手を剣で斬り、そして魔法で撃ち払って志津香の援護に回った。その甲斐も有り志津香はラギシスの魔力を封じる事に全身全霊を賭ける事が出来たのだ。
「ちっ……! ちょこざいな!!」
「首ががら空きだ!」
側面に回りこんだユーリが正確に首筋に剣で切れ込みを入れた。ぱっくりと開いたその傷跡から、血が吹き出る。致命傷に思えた傷だったが……。
「ふんっ!! 炎の嵐!」
「くっ!」
ラギシスの炎の嵐がユーリの身体を吹き飛ばした。
だが、既に後方へと飛んでいた為、直撃は受けていない。それよりもアイツの身体に驚きを隠せないようだった。
「傷が再生してるか。力欲しさに人間をやめたんだな、貴様は」
「ふははは! 人間ではたどり着けぬ境地がこの私。無限の生命力を持つ究極の存在なのだ!」
「ユーリさん!! 火爆破!!」
「幻獣さん! 一斉にやっちゃええ!! 幻獣アタック!」
「おらああああ!!」
ランの火爆破でラギシスの全身が燃え上がり、そしてミルの幻獣の牙がラギシスの身体を捉えた。そのトドメにミリの一撃が脳天を叩き割る。だが、それでもラギシスは倒れない。
燃えた部分は剥がれ落ち新たな皮膚が生まれ、幻獣とミリに斬られた部分は、まるでアメーバの様にくっつき再び戻っていく。それは、人間の急所と言うべき頭も例外ではなかった。
「ちっ、このバケモノが!」
ミルはそう叫んでいた。
頭を割った一撃は確かに手応えがあったのだ。並のモンスターであれば、クリティカルヒットとなり一撃で屠れる筈なのだが、コイツにはまるで効いていない。
……ミリの頭に響いてくるのはアイツが言っていた≪無限の生命力≫と言う言葉だった。
「ミリ!!」
戦闘中のあからさまな考えはコンマ数秒だが動きを止める。一瞬の隙が命取りになる状況なのだ。
ユーリは動きを止めたミリの方に向かって迫る触手を斬り捨てた。
「手を止めるな! いくら再生しようが、アイツの指輪の力が尽きれば全てが終わる! どの攻撃も無駄じゃない」
「フン! 無限の前では全てが無駄だ!」
ラギシスは、触手の数を数本更に増やし、ミリに向けて撃ち放
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