第2章 反逆の少女たち
第27話 元凶
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発射したのだった。
そして、激しい行為の後……、まだベッドの上で火照った身体をランスに預けていた。
「がはは、中々グッドだったぞ?」
「は……はぃ。ランス様も凄かったです……」
「そーか、そーか。むむ、思い出してきたが志津香だけヤれてないな。むむむ……ま、今のオレ様は気分が良い。いずれ志津香の方が格好良いオレ様に惚れるに決まっているからな」
ランスは、根拠は無いが自信満々気味にそう言っていた。何回もチサとヤった為余裕があったのだろう。チサはそんなランスを見て微笑むと。
「……ねぇランス様、そのフィールの指輪をつけてみてもいいですか? その、とても綺麗ですので」
チサはランスにそう頼んでいた。
魔力を吸い上げ、4色の光が灯っている指輪を見て綺麗だと思ったのだろう。女の子であれば尚更だ。
ランスはそう思い。
「ん、まぁいいだろう。処女の魔法使いがつけると危険な代物だが、チサちゃんはどっちでもないからな。がはは」
「うふふ、ありがとう」
この時、一瞬だけチサの表情が変わっていた。ランスは見ていなかった為、気づかなかった。
……それが致命的な油断となる。
「やっぱり、綺麗だわ……こんな宝石欲しい。ふふっ」
初めて着ける筈なのに、チサはまるで指輪を使い慣れたかのような手つきで4つの指輪を指に填めていた。すると……
「ふ、ふふ……ランス、よくぞやってくれた。褒めてやるぞ」
声自体はチサのものだ。だが、雰囲気と口調が明らかに変わった。冷徹なものに。
「な、何!? うっ……! これは!」
突然一変したチサに驚き、立ち上がろうとしたランスだったが、出来なかった。身体が金縛りにあって動けないのだ。
「ふっふっふ……ついに完璧なフィールの指輪が私の元に揃った!」
チサの身体から青白い何かがまるで抜け出るように出てきたのだ。その姿を見てランスは悟った。
今話しているのが≪誰≫なのか。
「ラギシス!! お前か!」
「ふふ、すべて私の思惑通りだ。マリア、ミル、ラン、そして志津香……4人の魔力を吸収したフィールの指輪を無事に私のところに届けてくれるとはな……ははははは!!」
そう、それはこの事件の全ての元凶であるラギシスだった。ランスはその正体を知ると動けない身体の変わりに声を上げていた。
「てめぇ!! さてはチサちゃんが行方不明になった時に乗り移っていたんだな!?」
「そう、その通りだ。この娘の身体の中でこの時を待っていたのだ。ランス、お前には感謝しているぞ! ふはははは!」
チサから完全に離れたその幽体は、間違いなくその指に指輪を填めている。狂喜の表情と笑い声を上げると、指輪ごとラギシスの幽体は消え去っていった。
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