第2章 反逆の少女たち
第27話 元凶
[12/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
猛な獣に狙われてるような……気配が。
「お、おはよう。と言っても2度目だがな」
「……」
いたのは志津香。
志津香は、メチャクチャ震えている。恥ずかしさから来ているのだろうか。
「おい、大丈夫か? 志津…ッ!!」
突然まるで瞬間移動したかのように志津香は接近をしてきた。その赤面させた顔をめいいっぱい近づけると、胸倉を掴む。
「昨日の事! 絶対に忘れる事、いや封印! 生涯封印する事! 判った!?」
「……散々な目に合ったみたいだな?」
「うるさいわよ!!」
志津香はユーリの脛にけりを入れていた。
まだ若干眠たい朝からこの一撃は益々目が覚めるというものだ。
「あ〜ら、いちゃいちゃしちゃって。羨ましいわ〜」
「ふふ」
「ん? 真知子は構わないの? 取られちゃうわよ?」
「ええ、私は、どのポジションでも構わないので」
「あ〜成程。それもありってね?でも、志津香が相手だったら紛争が起きそうね」
「ん〜。内緒に秘密裏、手はいくらでもありますから」
「AL教のシスターとして、その行為を認めます! 生涯を尽くして、彼に迫ること。また、私に面白い光景を見せる事!」
遠目で見ていたロゼと真知子は楽しそうにユーリ達を見ているのだった。その光景は、平和そのもの。町が地面に沈んでしまったあの時には考えられなかった光景だ。
だが、その平和な町の姿も直ぐに陰ることになるのだった。
「あ、み、みなさん! ここにいらしたのですか!?」
慌てて真知子やロゼ、そしてユーリ達の方にも入っていったのはシィルだった。普通なら、雰囲気から察するものだが、それどころでは無い様子なのだ。
つまり、それだけの事態が起きたと言うこと。
「し、シィルちゃんか、丁度良かった……」
「何が丁度良いって言うのよ!」
「あ、あのっ! き、きてください。た、大変な事になってしまって……」
シィルは早口でそういった。肩で息をし、汗も流している。志津香もそのシィルの姿を見たら、冷静にならなきゃならないと思ったようだ。
シィルに連れられて、再び町長の屋敷の方へと戻っていった。
〜カスタムの町 町長の屋敷前〜
そこで待っていたのはランス。
何事かと説明を受けた時。皆、事の重大性が理解できた。
「ななな、なんですって!! 指輪をラギシスに!?」
「ランスのバカ!! バカバカ!!」
「そんな……」
「どーしてくれるのよーーーっ!!」
ラギシスに指輪を奪われた経緯をランスが説明すると、四魔女全員が唖然、そして怒っていた。ミルや志津香に至ってはランスに噛み付いている。
「やられたな。……チサちゃんの時、もっと考えておくべきだった」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ