暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第25話 魔想志津香
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手を出してないだろうな!!」
「……ユーリさんに限ってそんな」

 ランスはずかずかと、志津香の屋敷を突き進んで行く。
 その後ろでシィルが付いていくが、ランスが言うような状況になるとはとてもじゃないが思えないのだ。そして、ユーリのいない布陣だったが、屋敷内の敵、風の戦士やメイド達を倒しながら、仕掛けを解いていったのだった。







〜????????〜


 場面は過去の世界。
 ユーリが足の激痛に必至に耐えていた後の事。

「それにしても遅いな。時間は間違っていない筈だが……」
「そうよね?あまり遅くなったら彼女にも心配かけちゃう」

 惣造は懐中時計を手に時間を確認していたその時だ。突然、地面に亀裂が生まれたのだ

「な、なんだ!?」

 その突然の天災にも似た現象に驚いていたその瞬間。

「っっ!! アスマーゼっ!!」
「あなたっ!!」
 
 反射的に、惣造はアスマーゼを突き飛ばしていた。足元の亀裂より現れたのは雷撃のトラップ。一瞬にして身体の自由を奪い、雷で身体を貫かれたのだ。

「ぐああああっっ!?」

 頭から爪先にまで迸る電撃。身動きが全くとれず、そして雷撃も止まない。そのまま地獄の苦しみが続いた。

「はははは!! 無様だな? 惣造よ!」
「っっ!! ああっ!!」

 アスマーゼは目を見開いた。
 突然、目の前に現れた男こそが今回自分達をここへ呼びだした本人だったのだから。そして、その瞬間 志津香は弾かれたように動いた。

「っ!! そこまでよ! ラガール!! お父様は殺させない!!」

 息を潜めていた間、もう魔法の詠唱は終わっていた。手を翳すと、見る見る内に炎が生まれ、小さく凝縮される。

 それは、全てを貫く炎の一撃。

「ファイヤーレーザー!!」

 志津香がそう唱え、炎が迫っていったその時だ。

「惣造さん、アスマーゼさん!! 光の槍!!」

 逆方向から、別の魔法が迸ってきたのだ。その一撃は、ラガールの背中に直撃する。

「ぐおっ! なにぃ!? 誰だ、貴様は!!」

 ラガールと呼ばれた男に直撃する魔法は光の一撃。

 闇を払う一撃。……だが、男も魔法使いである為、魔抵が高く致命傷にまで与える事は出来なかった。そして、惣造を襲っている雷撃トラップもまだ健在だった。


「な……、私の魔法が」

 志津香はこの状況に驚きを隠せなかった。
 自分の代わりに誰かがラガールに攻撃を当ててくれたことはよかった、それで一先ずは父が助かったのだから。だが、驚いたのはそこではなく、自身の魔法が ラガールをすり抜けた事実である。自分自身が止めなければ、歴史は変わらない。
 先ほどの攻撃も、過去に放たれたものな
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