第2章 反逆の少女たち
第24話 真実を掴む為に
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かで見られているだろうとは思っていたのだ。それが、このかなみだったんだろう。
「ま、見た目は兎も角、あれほどの極上品を持ってれば、もう無いだろ。ある意味感謝だ。腕は立つくせに装備が無茶苦茶なんだよ。アイツは」
そのまま苦言を呈するユーリだった。だが、かなみは解せない所もあるようだ。
「そもそも、ユーリさんはそれ程までの高レベルなのに、どうしてあの男と手を組む必要があるんですか?」
その事なのだ。
彼ほどのレベルの持ち主ならば、1人でいても全く問題ないと思えるのだ。だが、ユーリは軽く真剣な顔つきになる。
「……かなみ、冒険者をあまり舐めない事だ」
「っ!」
かなみは身を反射的に引き締めなおしていた。
「レベルが全てじゃない。ランスも言っていたが、アイツはレベルだけじゃ計り知れないものがあるのは間違いない。……それに、人数がいた方が、仕事が速く終わるだろう? ……早く依頼者を安心させてあげられる。……それだけの事だ。ランスだったら、途中でくたばったりする様な心配もしていないからな」
「……申し訳有りません。浅はかな考えでした」
かなみは、すっと頭を下げていた。
ユーリは、自身が尊敬している、……想っている人は こう言う人だからこそ好きになれたんだと、思いなおしていた。
「それに、アイツには何処か不思議な感じがするからな、……何処か同じ匂いもする」
「なななっ!! そこだけは同意しかねます!! ぜんっぜん違います!」
「っとと」
ユーリの手をがしっと握り締めるかなみ。
あんな女ったらしな上に評判最悪な男とユーリを一緒にされたくない。たとえ本人が言ってたとしてもだった。
「ははは……、ありがとうな、かなみ」
ユーリは笑顔でそう答えていた。……かなみは至近距離で見てしまった為 一気に顔を紅潮させた。
「い、いえ……だ、だってユーリさんは私の目標……ですからっ//」
必至に立て直しつつ、かなみは頭を下げた。ユーリも軽くそれに手を振って答えた。
正直、くすぐったい気持ちはある。
目標と呼ばれたことなど、これまでに無かった事だからだ。
「ユーリさん」
そんな時、マリスがユーリを読んだ。ランスはどうやら、あの鎧や剣が気に入ったようで、何度も鏡の前でポーズを取り夢中になっている様子だ。
「ん? どうした?」
「先ほどの件ですが、リア様から許可が下りました。戻り次第直ぐに処置いたします」
「本当か……、すまないな。無理を言ってしまった」
「まぁ、ユーリさんには借りがあるからね」
リアもユーリの元へとやってくる。
ランスの前の彼女ではなく、政治家としての彼女が目の前にいた。2人は、政治では相当な腕の持ち主だ。
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