第2章 反逆の少女たち
第24話 真実を掴む為に
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い頃の記憶は曖昧なものだ。だが、鮮明に浮かび上がる光景でもある。母親の顔、優しかった夫妻の顔。だが、1人の顔だけがまるで霧がかかったかのようになって見る事が出来ないのだ。
「記憶が混濁しているから。と考えるべきか」
エレナの表情が見れないのだ。
「エレナはここにはいなかった。そう考えるのが自然か……、どうしてこんなに曖昧なんだ、俺の記憶は」
やや苛立ってしまっている自分がいるのがわかる。だが、冷静さは直ぐに取り戻していた。頭は冷やして心は熱く。それが重要だから。そして、一室の扉をゆっくりと開けた。その部屋は、本で埋め尽くされており、まるでちょっとした図書館の様になっている。床にも所々散らばっており、机の上にも積上げられている状態だ。
「何か調べ物をしていた……か? ゼスでも有名な著者が書いている魔道の本が多数あるな」
ユーリが目を通した本。
それは《ミステリア・トー》が執筆している魔道の本だった。分野としては攻撃主体のもの。恐らくはLv2の魔法の才覚が無ければ発動する事が出来ないであろう高難易度の魔法が事細かく記載されていた。
そして、ユーリはある一冊の本へとたどり着いた。
それは、机の上にありつい最近まで読んでいた形跡もある。何より、開きっぱなしになっている。
「時空転移魔法、時の流れを遡る魔法と言うわけか、そんな魔法がこの世に存在しているなんて……いや、聖女モンスターに時を司るものがいたとあったな。だが、人間がそれを……?」
ユーリは、唖然としつつその本の内容を読んでいく。
誰が書き記したのかは、廃れている為判らないが方法が詳しく記載されているのだ。故に、試す事は出来ない事は無い……。だが、その方法が口には出しづらい方法だった
「環状列石を使用し空間に莫大なエネルギーを集める。75KDのエネルギーに代用するものが女性の最高潮、か……、志津香がなぜ女性を攫うのかこれで理解できたな。……集めるために町を封印、そして解いた理由は集まりきったから。辻褄は合うな」
ユーリは、そう言うと再び本を手に取った。他にも何かかかれていないかどうかを確認する為だ。そして 最後のページを捲ったときだ。本に違和感を感じた。
「何だ……? これは……」
最終ページの筈なのに、何故かまだ他にページがある様な感じがしたのだ。気のせいかと思い、またペラペラと捲って最後のページを開くが……違和感が拭えない。
「……封印されているページがあると言う事か?」
ユーリは、試しに本に手を翳した。光りの膜が手に宿り……そして、目には見えなかったページが現れた。
「隠されたページか、何が書かれて……」
ユーリは、そのページの文字を読む。ユーリの視線が下へさがる事に、読
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