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真・恋姫無双〜中華に響く熱き歌
閑話4 歌う役人
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つがやばい!
髪を振り乱して剣を振り回し、馬を駆けさせながら大声で叫びながら

歌ってやがる。

あんなやつ見たことが無え。
あいつはやべえ。逃げねえと死ぬ。
直感でそう思った。
だから逃げようと思った。
だが、あいつと目が合ってしまった。
まずい。
だが、あいつも気づきやがったのか、笑いやがった。
まるで見つけたと言わんばかりに。
その瞬間、おれは虎に目をつけられた獲物のような気分になった。
おれは逃げたい。なのに、体が動かねえ。
対してあいつはさらに大声をあげて歌う。
まるで闘争本能を爆発させるかのごとくだ。
あいつは、おれに近づき、剣を振りかぶる。
おれはそこまできてもあまりの迫力に体を動かすことはできなかった。
あいつが剣を振った、そう思った時におれの意識はそこで途切れた。



「賊共よお!聞けえ!貴様らの大将はこのおれが討ち取ったあ!まだ刃向かうと言うのなら相手をしてやるわあ!降参か、戦うかあ、どちらか選べえ!」
そう役人が賊に向け言い放つ。
賊たちはなにが起こったか分からず、混乱していた。
だが徐々に頭が討たれたことを悟り、戦意を失っていく。
そして1人の賊が武器を捨てると、我先にと武器を捨て、全員が降参した。
ここに戦は終焉し、街の人たちは勝利を喜んだ。


それから賊の処罰を決めるため、役人と軍は自分たちの場所へと帰る。
街の人たちは役人と軍に感謝の意を述べ、帰りを見送った。
そして役人はと言うと道中
「まだ戦いてえ!それに歌い足りねえぞ!」
そう叫びながら帰っていった。



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