61話
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月以上前な気がする。思わずエイリィは上手く顔が動かないながらに笑って、彼女の身体をもっと身近に、彼女の足に自分の足を絡めて、引き寄せた。
プルート・シュティルナー。プルシリーズの中の規格外品。
今、エイリィの腕の中で確かに息をして己として在る少女は、確かに重かった。その腕に感じる重さ、物理的には50kgを超えるくらいの重さ。その感覚を何故己は感じるのか、その合理的理由はエイリィには、わからなかったけれど―――。
エイリィは、彼女の小さな口に自分の唇を重ねた。
まるで母親がするような、子どもが母親のまだ瑞々しい乳房に吸い付くような、ただ唇だけを重ねるだけの口づけ。
おやすみなさい。
プルートの腕がエイリィの背に回る。幼い子どもが母親にしがみつくような抱擁。エイリィは引きつったような微笑を浮かべて、彼女の小さく温かい身体を感じながら、強く抱きしめた。
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