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機動戦士ガンダムMSV-エクリチュールの囁き-
47話
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ルを一斉に射出する。輝く尾を引いた飛翔体に対し、ガスパールは狼狽の色すら見せなかった。随伴する3機の《スターク・ジェガン》は離れることも無くメイン武装のアサルトカービンを指向、同時にトリガーを引き絞りつつ肩部のミサイルポッドを起動する。アサルトカービンから迸るぶつ切りの光軸が迫りくるミサイルを撃ち落とし、回避軌道を取る《スターク・ジェガン》を追ったミサイルのうち数発はデブリに直撃し爆散。数発は《スターク・ジェガン》の放ったミサイルと相殺した。
 爆光が閃いたその間隙に、《スターク・ジェガン》は一部の迷いも無く猪突した。
 光が生じていたのは僅かに1秒にも満たない。閃光の収縮とともに構えたアサルトカービンのレティクルに残りのミサイルを撃ち放たんとするひょろ長いシステムを重ね合わせ、ロックオンから秒が過ぎるより早くトリガーを引き絞った。
 閃く光の矢は3条。銃身に装備された加速/偏向装置によるバースト射撃はミサイルコンテナに2条降り注ぎ、最後の一撃がその支柱を貫く。誘爆して一際大きな爆光が膨れ上がる―――ガスパールは、けたましくなったビープ音に即座に意識を上方へ移した。
 センサーが捉えた機影はMS-09R-2《リック・ドムU》。デブリから身を翻し、ガスパールの《スターク・ジェガン》目掛けて将にその360mmの無反動砲を―――。
 鋭利な光がガスパールの網膜を刺した。そう理解したころには、コクピットに黒々とした穴をあけた《リック・ドムU》の遺骸が漂っていた。
 部隊支援用に砲撃戦能力を向上させたD型《ジェガン》の武装の1つ、《ストライク・ジェガン》のビームスマートガンのデータリンクを介した正確無比な砲撃が《リック・ドムU》を一撃のもとに屠殺していた。
(02、敵撃破)
 直属の小隊の部下の声が耳朶を打つ。視線をやれば、《スターク・ジェガン》が《ザクU》の胸に数万度に達する光の剣をずぶりと突き刺し、それを引き抜いているところだった。
 最初の接敵はまさに訓練通り、という風だ。ガスパールは特に感動するでもなく失望するでもなく、部下に声をかけると、《スターク・ジェガン》の進路を先へ向けた。
 ※
(1時の方向、あのデブリの裏に敵3)
(了解した。私と03で釣り出す。02は04の護衛継続、04は砲撃準備)
 了解。声を絞り出すようにした攸人は、《リゼル》の2門のメガ・ビーム・ランチャーを構えた。
 灰色の《ゼータプラス》と白と橙色の《リゼル》が先陣を駆ける。まるで棒切れが岩に突き刺さっている―――そんな想像を惹起させるレーダーシステムを狙うように直進した2機が巨大な岩塊を過ぎた瞬間、メガ粒子が屹立した。その砲撃を平然と交わしつつも、たじろぐように挙動を取った2機はそこで後退。その2機に釣られるようにして岩影から身を晒したその敵目掛け、攸人はト
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