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ランス 〜another story〜
第2章 反逆の少女たち
第23話 不明レベル値
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い、そんなのがいたらな」

 ユーリは、首を左右に振って呆れていた。
 そして、ミルの方へといき、《世色癌2》《元気の薬》《蘇生薬》《竜角惨》を選んでいた。

 随分金が余っているのか?もしくは自分達の祝いに買って言ってくれてるのか?……多分、両方だろうとミリは思っていた。

「……ったく、無自覚じゃないのかよ。ユーリのヤツ」

 軽くため息をするミリ。
 ミルの頭を優しくなでているユーリを見てだ。

「こんな良い男に惚れないヤツがいるとしたら、外見で判断するヤツだけだろうに。いや、外見もよくよく見れば悪くねーしな。って事は、ジェロントフィリアか?」

 ニヤニヤと笑いながらそう呟く。
 今は多分ガードされて、出来ないと思うがいつかは、ヤってみたい、とミリはこの時強く思っていた。
 いや、必ずヤってみせると。

「何をニヤニヤと人の顔見てるんだ? ほら、代金代金」

 ユーリは購入する商品を選んだようで、GOLDを手渡した。

「ああ、まいど! もう行くのかい?」
「ああ、まだ終わってないからな。まぁ、それもランス次第だが」

 ユーリが終わってない、といった時、ミルがユーリの服をきゅっと握り、引っ張る。

「それ、しづかだよね?」
「そうだ」
「たすけてあげてね? お友達だから……」
「……任せろ」

 ユーリは片手を挙げて答えると、そのまま薬屋を出て行った。その後姿を見たミリは、ミルの肩に手を置いて抱き寄せた後。

「アイツなら大丈夫、いや、アイツらなら大丈夫だ」
「うん! ランスはあたしの初めてのおとこだし!」
「ま、それはあんま関係無いが、そうって事にしとこうか!」

 ミリはニヤリと笑ってミルと共に業務へ戻っていった。






〜カスタムの町 裏道〜


 ユーリは、カスタムの町の状況を肌で感じつつ、町中を歩いていた。皆、来た当初とは比べ物にならない程、目を輝かせて復旧作業をしている。皆が皆、助け合いながらだ。

 ……本当に良い町だと思える。小さな町だからこそ、住民同士の繋がりは強い。エレナが言っていた事だが、確かに間違いない

「……志津香、今何を考えてる? お前は、アスマーゼさんと惣造さんの娘……なのか?」

 ユーリは、地獄の口の方を向いて呟く。
 あの迷宮奥底でまだ、何かをしているであろう最後の魔女の姿を思い浮かべながら。そして、道具袋から1枚の写真を眺めた。

「……原因は《ラギシス》と《指輪》 それは判った。……必ず救う。今、お前は 望んでいないかもしれないがな」

 ユーリは軽く笑うと、背を向け ランスを探しに町中へと入っていった。










〜迷宮≪地獄の口≫何処かの部屋〜


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