第2章 反逆の少女たち
第23話 不明レベル値
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え込む。
色々と資金不足で援助を依頼しているようだが、あの国も平和とは言え、そんなに直ぐに手助け出来る余裕があるか?と問われれば判らない。……近年、噂ではヘルマンとの小競り合いも良く聞く話だ。
ランスからの頼みであれば、あの王女ならば、喜んで協力するとは思うが、正直な所、ランスを出汁にはしたくない。
それがバレて、そしてその引き換えに何を要求させられるか判ったものでもないからだ。
「ん? ユーリさんは、リーザスにも言った事が?」
「ん、ああ。所属ギルド自体は自由都市内だが、依頼で少しな」
「へー、やっぱり凄い。バード冒険団、とは全然違うんですね」
「いや、ただ他人より知ってるだけだ。大層なものじゃない」
エレナは、これは謙遜をしていると直ぐに判った。本当に出来る男は自分の事を持ち上げたりしない。……その点ランスは真逆だが、例外として。
「それじゃあ、色々とありがとうエレナ。また、酒場にもよらせてもらうよ」
「はい、是非いらして下さいね。ユーリさん」
ユーリは、そのまま酒場を後にした。エレナはその後姿が見えなくなるまで見送っていた。
……町を救ってくれる英雄の姿を。
「英雄、時代は英雄を欲している。どこかで聞いてた言葉、だよね」
彼女が世界の状況を知っているとは思えない。本当に、どこかで聞いた言葉をふと思い出したのだろう。
「英雄ユーリ。それはとても強くて、とても優しくて」
目を瞑り、そして天を仰いだ。最後には、ニコリと微笑み。
「とっても、可愛らしいお姿!」
そう答えると、エレナは酒場へと入っていった。…酒場へと入る時、どこかで誰かのくしゃみが聞こえて気がしていた。
〜カスタムの町 薬屋〜
先の戦いでそれなりに、アイテムも消費していた為、ユーリはまず顔を見るがてら ヨークス姉妹の顔を見に来ていた。
「やぁ、ユーリじゃねえか! もちろん、何か買ってくれるんだろうな?」
「ああ、消耗品を補充しておこうと思ってな? 町長のガイゼルから、この薬屋は 良いと評判を聞いたからな」
「はは! あんたみたいに強い男に薬なんざ、必要なのか?」
「……店主の言葉とは思えないセリフだな? 買う前に、それ言っていいのか?」
「ふふふ。最初に、買うと言ってただろ? 撤回なんかしないだろ?」
「言ってたもんね!」
姉妹2人して、ニコニコと笑っている。
その雰囲気を見ただけで、助けられて良かったとユーリは思えていた。
「ユーリお兄ちゃん笑ってる!」
「……そうだな。仲良くて良かったと思ったんだ」
ユーリは、笑っているミルを見ながら、頭を撫でる。
「感謝してるよ。……ユーリ
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