第2章 反逆の少女たち
第23話 不明レベル値
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されるレベルを計っておきたいと感じるのは参謀ならではの性だろう。
「ふぅ、本当に変わって無いな。マリスは」
「っ……」
極めてポーカーフェイスを装ったマリスだったが、ユーリがそう言うと同時に、眉をやや上に上げていた。素人には決してわからないほどの反応だが、見逃す筈もない。
「……申し訳有りません」
「いや、良いさ。国を預かる身分に身をおく者なら当然だろう。それに、オレからも頼みたい事があるし」
「頼みたい事……?」
「ああ。無理にとは言わない。出来る範囲で良いんだが……」
ユーリは、マリスに何かを呟いていた。マリスはその言葉にゆっくりと頷く。
「リア様に進言をしておきます。ユーリ様」
「ありがとう。後、そのユーリ《様》は よしてくれないか? 慣れない」
「そうですか、ではユーリさんで」
「それで頼む」
ユーリは頭を掻きながら苦笑いをしていた。
さっきまでのやり取りこそ、潜めていたが、その仕草と姿を見てしまえば、とてもとても……。
「……今、失礼な事、考えてないか?」
「いえいえ、滅相も有りませんよ? ユーリさん」
腹黒いマリスがそんな笑みをすると言う事は殆ど間違いなしだろう。
だが、ユーリは言葉にしなかっただけでよしとした。苦笑いを続けているが、その笑みも当然ながら、魅力的だ。マリスは本気で思っていた。
どれだけ言われても、気にする事なんかない、と今では本気で想っているのだ。……伝わらないとは思うけれど。
「私は偉大なるレベル神、ウィリス。ランスさん、レベルアップをお望みですか?」
「いや、まずはこのへっぽこ忍者を計ってくれ」
「はい。承りました」
優雅に一礼をするウィリス。
「そうか、レベル神になれたんだな? ウィリス。遅くなったが、おめでとう」
儀式が始まる前に、ユーリはウィリスにそう言った。彼女には何度か、レベルアップの儀式を頼んだことが有り、面識もあるのだ。そして、試験が近づいている事も知っていた。
「あ、ユーリさん! はいっ! ついに、ついに! 私はレベル神に昇格、合格しました!」
「がーはっはっは! それも当然。オレ様が何度も強くなるから、何度もレベル上げの儀式が出来たんだ。受かって当然。オレ様のおかげだ!」
「それに、何度も下がってますからね!」
「ていっ!!」
「ひんひん……」
ランスにゲンコツされたシィルは頭を下げて蹲っていた。余計な一言を言ってしまったようだ。
「成程……、レベルの増減がランスは激しいのか。……あんま、無いぞ? そんなの」
「ふん! オレ様は常に計れん男だと言う事だ!」
「それは、自慢なのか……?」
苦言を呈するユーリだった。常に計れないと言う事は、強さも増減が
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