第三章。音速を超えしもの
第七話。遭遇
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たが、一旦は綴を退けたのも事実なので念のために一之江に確認すると。
「そういうのを確認するためにも『8番目のセカイ』はお勧めですよ」
澄まし顔のまま、一之江は答えた。
「そうなのか」
一之江に言われるままに、Dフォンを取り出しサイト接続を行う。
「そこの情報板です」
「ああ、これか」
画面には『速報はこちら』というリンクがあった。
※ただし真偽確認の為、デマにご注意下さい!
という注意書きも同時に目に入る。
「嘘の可能性もあるのか?」
「まあ、誰かが適当に『あの都市伝説やっつけたぜー』とか書き込むこともありますからね。こう名前を売りたい小物とかが」
なるほどなー。
一之江の情報収集力に関心しつつ、サイトを見ていると。
タイトル・『神隠し』が『ベッド下の男』と引き分け!
内容・『夜霞のチェンジリング』と『ベッド下の小人斧女』が、戦闘を開始し、結果引き分けに終わりました。
「こんなところに載るのか」
「後は管理人がその事実を確認して、事実だと解ればきちんと都市伝説として掲載される形です。その確認は早ければ一晩で済みますが、どうしても検証出来ないものもありますので、そういうのは過去ログ倉庫に流されます」
「どこにでもある掲示板みたいだな……」
面白そうなので、カチカチと記事を進めて見てみる。
タイトル・『赤マント』が『メリーさん人形』と引き分け!
内容・『月隠のメリーズドール』と『夜霞のロッソ・パルデモントゥム』が、戦闘を開始し、結果引き分けに終わりました。
うわぁ、もうこの情報も載ってるのか。昨日の出来事なのに既に掲示板に知らされているとは、これを書いた奴はかなりの情報通に違いない。
「これを書いているのは誰なんだ?」
「大体が『語り部』と呼ばれる、色んな都市伝説を追いかけている情報通たちです。我々のクラスだと三枝さんですね」
あのメガネで真面目な委員長が、まさかこっち関係の人だったとは。
「語り部はロアなのか?」
「ロアである人物もいますし、普通の人間である場合もあります。その正体が解らないとかがほとんどなので、あまり気にしないのが正解ですよ」
うわぁ。まさか身近にロア関係者がいたとは。
俺が知らないだけでクラスの中にもロア関係者がいる可能性もありそうだな。
嫌だな。どんどん平穏な学園生活から遠ざかってる気がするな。
……いまさらだが。
とはいえ、クラス委員長が『語り部』とか言われれば気になって仕方ない。今度話をしてみるか。だが話すにしても何を尋ねればいいんだ。
駄目だ。話題が思いつかん。
ヒスれば普通に会話出来ると思うがそんな地雷は踏みたくない。
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