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101番目の舶ィ語
第四話。メールとお泊まりと……
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のは確かだろう。
そんな存在に俺は挑まないといけないのだ。
それも、一之江は夜中までいない状況で。

「やっぱり、例の『赤マント』を調べるのか?」

「はい。ロア状態だったから外見が変化しているかと思うのですが、あの特徴的な性格や姿ならば意外と見つけやすいかと。蒼青(そうせい)学園の仲間達に連絡して調べてみます」

俺の問いかけに囁き声で返す一之江。

「仲間……達?」

それは初耳だった。
一之江に俺以外のロアについて語れる仲間がいるという事が。

「言っていませんでしたっけ」

「うん、初耳だ」

「蒼青学園にはロアやハーフロアが結構な人数いるので、チームを組んだりしているのですよ。とても頼りになる人々です」

「おいおい、あの金持ち学園にそんなにロアがいるのかよ」

「全国でも有数なロアの産地かと」

どこの地方特産品だよ!
お金持ちの子息令嬢の為の名門校が、まさか都市伝説の溜まり場になっているとは。
そんな事誰が予測できるのか。いや、予測できないからそうなっているのか。
しかも、一之江が頼るくらいだとかなりの実力者がいるのだろう。

……なんだかな。
なんとなく、悔しいと思ってしまう。

「仲間の一人に境山を縄張りにしている人がいるので、その人に『赤マント』の事を尋ねてみます。かなりの派手好きな人ですがトマトさえ与えとけば大概の言う事を聞いくれるのでちょろいです。なんとなくモンジに似ていますし信用はできますよ。強さ的にも」

「そうか」

……なんだろうな、この感じ。
一之江が俺以外の人を頼るのを聞くと面白くない。

「嫉妬オツ」

「うるせえー!」

違う。嫉妬ではない……と思いたい。

「まあ、今は貴方の物語なんですから。そんな嫉妬する必要はありませんよ」

「うん?」

……もしかして今のは、フォローだったりするのだろうか。

「……いや、まあ、えーと……ありがとうな」

「こうやってちょっとデレたフリをすると立ち直るからちょろいですよね」

「ちょろいとか言うな!」

授業中にもかかわらず強めの囁き声を出してしまい、多くの生徒達の視線が俺達に集まってしまった。

「静かにしてください、ハゲ」

「ハゲてねえよ!」

まるで被害者のように言う一之江。
こいつは本当に読めないな。
まあ、いい。今日の授業も残り僅かだ。
キリカに返信するか。
そう思い携帯を取り出すと。
その時、またもやメールの着信があった。
俺はメールを開いて見た。
見てしまった。
このメールが俺達の日常の終わりを告げていたとは知らずに。


差出人・理亜。


タイトル・申し訳ありません

内容・お疲れ様です、兄さん。理
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