第2章 反逆の少女たち
第21話 四魔女の一角:ミル・ヨークス
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せるんだから、最強、無敵なのよ! やっちゃって、幻獣さん!」
そのまま、ミルは突き出した右手を素早く振った。それが合図だったのか、一斉に幻獣が襲い掛かってきた。
「来るぞ! 構えろ!」
ユーリは、剣の柄を握り締めつつそう叫んだ。確かに、情報では無尽蔵の幻獣を召喚すると言っていたが、溜めが無く召喚されるのほあ脅威以外でも何にも無い。ミルは部屋の奥に陣取っている地理的有利も無く、正面から押し通るしか方法が無いのだ。
「がはは! 1体だろうが5体だろうが、最強無敵は、このオレ様の事、楽勝だ!とーーっ!!」
ランスは幻獣に向かって剣を振るうが、そのまま、何の効果も無く幻獣の体をすり抜けてしまった。ランスは、思ってもいなかったようで、体勢を崩しそうになるが、何とか持ちこたえると、目の前に迫ってきた幻獣の爪がランスの身体をねらる。
「ぐぉ!! ぐぬぬ……」
ランスは、どうにか防御する事は出来ているようだったが、防御する事は出来ても攻撃を当てる事が出来ない。
いくら攻撃を繰り返しても、その身体をすり抜けるだけだ。
「こらああ!! なんでじゃああ、向こうの攻撃は当たってオレ様の攻撃が何で当たらんのじゃぁ! おい、マリア! これは一体どういうことだ!!」
「わ、判らないわ! いっけーー!! チューリップ!!」
マリアは慌ててチューリップを撃ち放つが、その砲撃も幻獣の身体をすりぬけて、壁に当たり、爆発する。幻獣たちにはノーダメージだった。
「っ!? チューリップも効かない!?」
指輪が無いとは言え、同じ四魔女であったマリアも思わぬ事態に目を丸くさせ、驚いていた。判っているのは、1つ。物理的攻撃は一切通じないと言う絶対不利だと言う状況のみだった。
「あははは!! 私の幻獣さんは、そこらへんのオバケさん達と一緒にしないで! そんな攻撃は効かないわよ! 幻獣さんは普通の攻撃じゃ倒せないのよ!」
「そんな……、今までミルが呼び出していた幻獣にそんな力なんて無かったのに……」
「っ……! 未熟者でも、指輪の力で一端の魔法使いになれるってことか……! このっ! どこまでカスタムの皆に迷惑をかければ気が済むんだ!! ミル!!」
「わ、私、みじゅくものじゃないもん!」
幻獣の魔法は、異世界から生物、モンスターを召喚する魔法だ。
そして、モンスター達にはある特殊な性質を持つ。それが物理攻撃の遮断だ。
そこが、霊体系のモンスターと圧倒的に違う所である
霊体系であれば、物理攻撃が効きにくいと言う特性があるが、効かないと言うことは無いのだから。つまりは、毎ターン向こうの攻撃で延々と続くと言う事態だと言うこと。
「だぁぁぁ!! 汚いぞ!! こんなもん、反則じゃないか! こら!
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