第2章 反逆の少女たち
第18話 鏡の御指示
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ったのに……、ま お灸をすえると言うのもたまにはいいが、時間を取らせるのもあれだ」
ユーリは渋々ランスの手を固定しているものを調べる。
「これは、魔法か何かで固定しているな。まぁ、在り来たりと言えば在り来たりなトラップだ。ほら。外れたぞ」
「オレ様の手が怪我をするではないか。しかしマリア、そうなのか? ここのトラップは魔法で発動するのか? お前の時は機械仕掛けだったが」
「さぁ? ぜーんぜんわかりませーん」
「ほほう、そうかそうか、そら、帰り木だ。もうとっとと帰れ。役立たずな上に案内役にもならん」
「むきぃぃ!!」
「と言うか、しれっとオレの道具袋から盗るな」
ランスに苦言を呈してはいるが、とりあえずあまりツッコミは程々にして、台座を調べなおした。特にこれと言って変化は無く、仕掛けもない。どうやら発動は1人目のみ、もしくは、宝石をとってしまえば、発動しないようだ。
「このスケベ男っ! さいってい!!」
「がはは!!」
ランスは、マリアの身体を弄くりまわしながら、大笑いをしていた。
マリアは抵抗を見せるが、大して効果はないようだ……、しょうがないだろう、魔法の力が無い以上、マリアは一般人と大して変らないのだから。
「おお!! こ、これは!!」
突然、ランスが大きな声をあげていた。
「今度はなんだ……」
「見てみろ! 絶世の美男子が目の前に! オレ様以外にもこんな美男子がいたとは……」
「って、なんだよ。鏡じゃないか、鏡」
「本当、……大きな鏡」
そこにあったのは、壁に埋め込まれていた巨大な鏡だった。どうやら、ランスは鏡に映り込んだ姿を見たんだろう。マリアは自身の身長よりも遥かに高い鏡を見上げながらため息を漏らし、そして、ランスは……。
「むふふ!」
鏡の前で様々なポーズをとっていた。
「遊ぶなって」
「でも、凄いよね。こう言うのって、高いんだよね……なんでこんな所に?」
「がははっ! 流石オレ様 鏡に映っても格好いいぞ!」
「やれやれ、……ん? 石板?」
部屋の隅に堂々と置かれている石板を拾い上げた。どうやら、文字が刻まれているようだ。ユーリは、表面を手で擦り汚れを散らしながら文字を見た。古い物のようだが、読めないほどではなさそうだ。
「ふむ……、以前、真知子さんに訳して貰った文字と同系統だな。オレでも出来そうだ」
「む? ならさっさと読め」
「へぇ〜、凄いわね! 流石冒険者。どっかの誰かさんとは大違い」
「誰の事だ、コラ!」
マリアはユーリが読める事に驚き、そしてランスはいつも通りだった。でも、マリアの一言で更に騒がしくなりそうだったから、ユーリはさっさと続けた。
「判った判った。ええっとな……『迷えし仔羊……』っ
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