第2章 反逆の少女たち
第18話 鏡の御指示
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、それこそ、伝説に名を残すような魔法使いくらいの資質は必要だろう。
《魔法大国ゼス》でも、出来るものがいるかどうか……、ああ、資質だけで言えばいると言えばいるだろう。こんな繊細な真似が出来るか?と言われればわからないが。
「そうか。……志津香か」
「ん? 志津香がどうかしたの?」
ユーリがふと呟いた名前にマリアが反応した。志津香はマリアの親友だ。名前が出れば気にもなるんだろう。
「いや、確かラギシスが魔法の才能が一番と言っていたからな……。マリアが言っている事と合致するし、納得してただけだ」
「あ、成程……、まぁ短気な性格じゃなかったら、もっと上にいけそうな気もするんだけどね……」
マリアはやれやれと苦言を呈していた。
「……マッドサイエンティストがそう言っても説得力が乏しいぞ?」
「う、うるさいわね! でも、このチューリップは凄いの! 絶対に後で驚くんだから!」
「やかましい! ただのこんぼうと変らんでは無いか。偉そうに言うんじゃない」
「むぐっ……」
ランスに一蹴され、何も言えなくなったマリアは口を噤んでいた。ユーリは、上手く誤魔化せたようで、苦笑いをする。その名前を聞いただけで、僅かながら動揺を隠せない自分。
だが、文字通り一瞬の油断が生死に直結してもおかしくない。
迷宮ならそれは更に増すだろう。
だから、ランス達が言い合っている間に、軽く頬を挟みこむように叩いた。
「……この件、片を付ければ全て判るんだ。……集中しろ」
自身に言い聞かせつつ、奥へと脚を進めた。そして、ピラミッドの迷宮に入って数10分後、
「このピラミッドはね、リンゲル王のピラミッドを改造した物なの。そして、ここ第3層の支配者はミル」
「……幻獣魔法を得意とする四魔女の一角か。それで、マリアから見ての印象はどうなんだ?」
「ああ、多分2人も判ってると思うけど、戦いにくさから言えば下手したら一番ね。2人とも戦士タイプだし、広域攻撃手段がないのなら、一体一体戦うしかないし、普段なら兎も角、今は指輪の力で幻獣を無尽蔵に呼び出せる状態だから、長期戦になるのは必至。……間違いなく先にこっちがを音を上げるわよ」
「面倒臭そうだ。短期戦だな! がはは! ひぃひぃ言わせてくれるわ!」
ランスは笑いつつそう答える。
その考えで間違いないが、その卑しい顔を見たら、マリアはさっきの事を思い出しつつ嫌悪してしまうようだ。
「それで、ミル戦のプランだが、何か裏を掛ける手段はないのか? っと言うか、ミルはどこにいるのだ?」
「ごめんなさい。それなんだけど、私はずっと研究室に閉じこもっていたから、他の迷宮の事は詳しく知らないのよ」
「ちぃ、役にたたん奴め。戦闘が出来んうえに情報面でもか。応援しか出
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