第2章 反逆の少女たち
第16話 指輪の真実
[5/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
う呟いていた。だが、その言葉の真意が解せない。
「指輪を外そうとしていた? それは、どういうことだ?」
話が食い違っているのだ。ラギシスの話と。
確か話では、魔女達が指輪をラギシスから奪い、強大な魔力を手に入れたからこそ、反逆を行ったのだ。
「……終わってるみたいだな?」
ユーリが、遠目でそう言う。
勿論、入る前に部屋の雰囲気や声を聞きもう既に終わっている事はわかっていたのだが、とりあえずそう聞いていたのだ。
「がはは。ガキにゃわからんだろうがな。中々、マリアはグッドだったぞ!」
「だから、誰がガキだ! 歳を言えばお前より上なんだぞ!」
「えええっ!!??」
その言葉にマリアがビビッていた……。確か、子供がどうのこうのと言っていたが、まさかそんなに??と想ってしまっていたのだ。ランスの歳の事を知ってるわけじゃないが……。
……とりあえず、大事な話があるからこの後の展開を割愛させていただく。
いつも通りなので。
「……ふんっ。どーせ、どーせ……」
「ご、ごめんなさい、ユーリさん。私はてっきり……」
てっきりの先の言葉を言わないだけ、マリアは気遣ってくれているのだろう。 それ自体、とても痛いのだが。
「がははは!」
ユーリは、いつも通りとは言え、まいどまいどとは言え、やっぱり答えるようだ。いじけてしまっていて、マリアは、気にしている事が丸判りだったから、フォローをしている。そして、ランスはいつも通り空気を読まずに爆笑をしていた。
「そんな事より! 指輪がどうのこうのと言って無かったのか? やっと外れたとか何とか、って」
「話を逸らせるな、がははは! っと、言いたい所だが、オレ様もそれは気になっていたのだ。どう言うことだ?」
ユーリとランスがそう聞いた。
要約すれば、ランスとの情事で指輪が外れたのだろうと言う事。外そうとしていたことは判った。
「……まぁ、ランスのアレな性格でも、今回は良い方へと向いたみたいなんだな」
「誰がアレだ!」
「ふふ……」
2人の言い合いを見て軽く笑ってしまうマリア。
その表情は明らかに戦っていたあの時とはまるで違う。雲泥の差だ。穏やかな顔つきになり、口調も何処か優しくなっている。
「だが、町に、町の人に及ぼした行為だけは 目を瞑るわけには行かないぞ」
「うん。それは判ってる。町の事も聞いたし……これだけ迷惑をかけたんですもの。償いはちゃんとするわ。町に尽くすから。……でも、それでもラギシスだけは許せそうに無いの。……絶対に」
明らかに穏やかになっていた彼女だが、ラギシスの話となれば明らかに変わった。殺意まで伝わってくる様子であり、相当恨みを持っているように見受けられる。ここも、町の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ