暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第174話 避けゲームと撃ちゲーム
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ていた。
 噂の程度、都市伝説程度の浸透なのだが、街中でマントとフードで姿を隠しているプレイヤーなんてあまり見ない。自分の武器を隠している〜等なら考えられるが、それならウエポン・ストレージに収納しておけば、オブジェクト化されず、見られる心配も知られる心配もない。防具系の装備に関しても、圏内仕様と圏外仕様で分けているのがスタンダード。故に、マントで隠す必要は……考えられるのは少ない。
 ブラックリストに乗るようなプレイヤーだと言う事。
 ……それが、噂、都市伝説で言われている死銃である可能性だって高い。もしくは。

「ただのコスプレだったりして?」
「あぁ、それはありそうだな」

 そう、ただのコスプレ。それの可能性も勿論あるから。

「……はぁ(結局はこんな感じか。……ほんと戻った気分だ)」

 フードの中でため息をしているが、周囲には判らない。そのまま、目的地であるマーケットの中へと入っていった。

 目的は決まっている。

 所謂金稼ぎに来たのだ。この街にあるカジノは無数に存在しているけれど、その中で一番稼げる可能性があるのが、この店にあるギャンブル。所謂1発台と言うジャンルと酷似させたモノであり、1回でもクリアすれば今までプールに貯められていたその金額を全て獲得する事が出来るのだ。

「まぁ、難易度を考えたらこの方法を取る者はいないだろうけど」

 そう呟きもする。この手のギャンブルは、難易度がかなり高い。ただの確率でのギャンブルではなく、プレイヤーの腕次第でどうとでもなう代物だからだ。簡単なモノであれば、店側は回収する事が出来ない。実際、現実での金として換金できるこのGGOであれば尚更だ。

 色々と考えつつ、店内の目的場所へと向かう。

 そこには観客が多かった。どうやら、誰かが挑戦をしているようだ。……そして、驚くべきことに。


「DIE!! YOU LOSER!! GO TO HELL!! 」


 物騒な英語と弾丸を喚き散らすNPCガンマン。カウボーイ仕様のスタイルで、リボルバーを手に銃を乱射していた。

 それはいつも通りであり、違うのは挑戦をしているプレイヤー。紺色の長い髪を靡かせながら、ガンマンへと接近する。

 あまりの速度の為、その髪は真横に靡いていた。


――以前、ここに来た時、最高到達点は8m程だった筈だ。


 だが、あの少女の姿をしたプレイヤーは、もうその8mはゆうに超えているのだ。

「……へぇ」

 驚きながら、その動きを観察していた。
 弾道予測線(バレット・ライン)が表示される前に、回避行動を取っている、と言う事は動きを見てよく判った。通常、一般的なプレイヤーであれば、ラインが表示された時、立ち止まり躱してから次の行動に入
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