暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第174話 避けゲームと撃ちゲーム
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のあの金額なのよ」
「な、なるほど……」

 キリトはこの時、そのゲームは早々に断念した。
 避ける位なら、ALOから培われてきた回避技術が使えるかもしれない。……だけど、敵を撃ち倒すとなれば、それなりに射撃の技術が必要だろう。射撃はした事ないし、現時点ではクリア、と言うより、10を倒すことも難しく、稼げるとは到底思えないから。

「ほら、またプール額を増やす人がいるよ。あっちのゲームで」

 視線を向けた先は、あの避けゲーム。
 3人連れの男が近寄っていくところだった。そのうちの1人がゲートの前に立った。彼女の言う様に、挑戦をする様だ。気合も十分で、周囲を煽っている様子、あっという間に観客も集まってきた。

 そして、男は右手の掌をキャッシャー上端のパネル部分に押し付ける。

 どうやら、それが支払いの様だ。支払いを終えるよファンファーレが響き渡る。NPCガンマンも反応した様だ。
 英語で『テメェのケツを月まですっ飛ばしてやるぜ』的なスラングを喚き、銃を収めたホルスターに右手を添えた。

 そして、ゲート上部の表示がカウントダウンを始める、3,2、1とカウントが進み0になったと同時に、がしゃん!と金属バーが開いた。


「ぬおりゃああああ!!」


 男は雄叫びをあげながら数歩ダッシュし――たかと思ったけど、突然両足を広げて急制動、目をいっぱいに見開いて、いきなり状態を右に傾けて、更に左手、左足を上げるという……外から見たらよく判る、変なポーズを取っていた。踊り……?とも思えるポーズで、一体何の意味が?とも思った瞬間、男の頭左側10cmのところ、左脇の下と左膝の下を赤赤と輝く弾丸が通過した。
 立て続けにリボルバーを3発殆ど連射したガンマンも凄いとキリトは思うが、見事に回避した男もそうだ。

 ……だが、違和感もある。

 まるで、弾筋が最初から見えていたかの様に。

「あ……、成る程、今のが弾道……?」

 顔を寄せて、囁くと彼女もこくんと頷いて応えると同時に小声で答えた。

「そう、《弾道予測線(バレット・ライン)》による攻撃回避」

 彼女の指南を受けつつ、あの男の動きを見て学んでいった。この世界で戦うには確実に必要なシステムだから。












 一方マーケットに向かっている影が1つ。

「……おい、アレ、アレ見てみろよ」

 待ち行く人達の中には勿論NPCが殆どだが、プレイヤーも無数にいる。その内の1人が見た。フードをかぶったプレイヤーを。NPCではなく、普通のプレイヤーだという事はタゲを見れば判る。
 だからこそ、不審に思った様だ。

「マントとフードって……、例の《死銃》ってヤツじゃね?」

 その内の1人がそう言っ
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