第7話 光の剣匠
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の手を握り階段を登っていった。
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「リィン、フィー。先ほどは済まなかった、三人は本当はいい子で妹のような存在なのだが、時々ああなってしまうのだ。本当にすまない」
階段を登った先の広場でラウラが僕達に謝ってきた、別に気にしてないんだけどなぁ。
「そんなに謝らないでよラウラ、僕は怒ってないよ」
「……わたしはちょっと怒ってる」
フィーが僕の腕をギュッっとしながらそう呟く。
「僕のことで怒ってくれるのは嬉しいよ、でも僕は怒ってるフィーより笑ってくれるフィーのほうが好きだよ」
「……バカ」
フィーが怒った時は大抵こう言うと機嫌が良くなる、それにしてもフィーがあんなに怒るなんて……今までそんな事はなかったのにもしかして僕のために怒ってくれたのかな?もしそうなら嬉しいな。
「………」
ラウラが何やら変なものを見るような驚いた表情をしていた。
「ラウラ、そんなポカンとした顔で僕を見てるけどどうしたの?」
「あ、いやすまぬ。別にそなたにおかしな所がある訳ではなく……ただ単に驚いたのだ。普通見知らぬ者にあのように罵詈雑言を浴びせられたらどんなに穏やかな人物でも怒るものだと思ってな」
「ん〜、あの子達はラウラを心配してああ言ったんだと思うよ、僕もフィーに知らない男が話しかけてるのを見たら心配になるから気持ちは分かるし……それに僕は叱りはしても怒りはしないよ」
「叱ることと怒ることは違うのか?」
「叱るっていうには相手の為を思っていう事だと思うんだ、でも怒るっていうのは自分の中に溜まった鬱憤を相手にぶつけて晴らすことでしょ。それって自分も疲れるし相手も傷つけるだけだから僕は怒ったりはしないよ」
「……フフッ」
僕がそういうとラウラは可笑しそうに笑い出した、フィーもクスクスと笑っていた。
「えっ、二人ともどうしたの?」
「フフッ、そなたを馬鹿にしている訳ではない。そなたは相当なお人よしだと思ったのだ、なあフィー」
「本当だね、しかも自分のことには鈍感なのに家族がバカにされると怒るから余計にね……」
「いい兄上ではないか」
「うん、鈍感なのが玉にキズだけどね」
えっえっ?二人はなんで笑ってるんだ?よく分かんないや。
二人はラウラの屋敷に着くまで笑っていた。
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「お帰りなさいませ、ラウラお嬢様」
「じい、遅くなってすまなかった」
ラウラの屋敷についた僕たちを最初に迎えてくれたのは執事の服装をした老人の方だった、でもその身体からは年を取っている
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