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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第173話 乙女?の怒り
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駆け寄ると、背後から声を掛ける。
「あ、あのー、すみません、ちょっと道を……っ」
そして、声をかけた時、即座に『しまった!』っと思った。
その声に反応して、振り返ったのは、明らかに女の子だったから。サラサラと細いペールブルーのショートの髪。額の両側で結わえており細い房がアクセントになっている。その眼つきはまるでネコ科な雰囲気を漂わせているようだった。
「(い、いや、まてよ? ひょっとしたら、オレの様なアバターと同じ感じで、少年かもしれないし、更に言えばリュウキかもしれない……)」
と、思いつつ、そのプレイヤーの身体全体に視線を走らせたが……、その淡い想いは露と消えた。
サンドカラーのマフラーの下、ジッパーの開いたジャケットの奥では、シャツがちゃんと膨らんでいるから。その、所謂 女の子を象徴するモノが。
その時点で、リュウキではありえないだろう、と判った。最初に出会った男が言うには、自分と同系列のアバターだと言っていたから、性別逆転はありえない。
そして、小柄な少女だと言う事も判った。……それに最初にわからなかったのは、自分も小柄だから、だろう。キリトはあまり、見続けるのもセクハラだから、確認したのは一瞬だけにした。振り向いた女性プレイヤーの表情が明らかに警戒心を示していた。
「(し、しまった……、ナンパ、って思われたかも……)」
キリトはその事でも危惧していた。
VRMMO内において、男性プレイヤーが女性プレイヤーに『道に迷った』等を使うのは、その時点で七割型はナンパ目的と断じていいからだ。これらの話は、ネット上の提示版でも大々に公開されており、しつこかったり悪質だったりして、女性達を怒らせた日には、ネット上であれよあれよという間に情報が拡散してしまうから、恐ろしい。
色々と考えていたが、意外にも、その警戒心に満ちた表情はすぐに消えていた。
「……このゲーム、初めて? どこに行くの?」
綺麗に澄んだ声だった。
そして、つい数秒前までは警戒心が出ていて、鋭い眼つきだったのに、今では微かな微笑さえ浮かんでいる。……まず間違いなく、この少女は自分のことを女だと誤解していることに気づいた。この世界に来た当初に出会ったあの男、アバターバイヤーの男も誤解したのだから。
「あー、えっと……」
キリトは正直、かなり迷った。
誰に言い訳する訳でもなく、だ。最初は反射的に己の性別を明らかにしようとしたのだが、言葉を噤んだ。ある意味都合がいいことなのだ。この後、男のプレイヤーに改めて声をかけ、そいつも女性だと誤解すれば、少々面倒なことになりかねない。数少ないであろう、この世界の女同士のプレイヤーであれば、打ち解けるのも早いかも知れない。キリトの中での第二のモットーとし
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