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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第173話 乙女?の怒り
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 ぱんぱん、と服を払いながらそう言うリュウキ。
 投げ飛ばされた男は、叩きつけられた衝撃により、一時行動不能状態(スタン)に陥ってしまっている。
 この世界での設定として、HP以外にもそう言った、スタンの作用は存在する。麻痺であったり、毒物であったりだ。その中でも気絶と言う作用は今回の様に体術や、非殺傷弾を使用する事で起こる。中々難しいが、麻痺に比べると、絶望的な程までに動けなくなるから、されてしまえばもう巻き返しは無理だろう。

「や、やりやがったな!」
「今更 何言ってるんだ? 先に手を出してきたのはそっちだろ」
「うるせえ! 散開しろっっ!」

 男がそう言うと、戦闘陣形を取るのだろうか、後の数人が距離を取った。が、間合いがまだまだ、リュウキにとっては近すぎる。目算だが、5〜6m程度だ。本気である程度の安全を確保したいのなら、ダッシュで離れるべきだ。

 男達は、バックステップをしながら、離れていく。
 確かに敵を視界に入れながら逃げるのは当然だ、と思えるが、この相手には悪手だ。

「……ふん」

 脚に力をいれて、一気にダッシュ。この手の相手は、初心者しかカモにしていない。自分から、対してステータスが高くないと露呈している様なものだ。

「うおっ!!」

 あっという間に、間合いを詰められた男は目を見開いていたが。咄嗟に下げられた《H&K MP5》を起こし、構えた。そして、銃口をリュウキに向け、引金を絞る。

 “ババババッ!”と一気に800発/分の速度の銃弾が発射される……が。

 その銃弾は、リュウキに当たらずに、あさっての方向へと飛んでいった。

「なっ……!?」
「遅い」

 リュウキは、速度をそのままに、向けられた短機関銃(サブマシンガン)の銃身を手の甲で抑えたのだ。 その為、向けられた銃口はリュウキから反れた。そして、その勢いを決して殺さずに手首を捻り、銃身を掴む。
 掴んだまま、銃を引っ張り男を引き寄せると。

「ぐえっ!!」

 そのまま、地面に投げつけた。
 最初の男の様に、地面に凄まじい強さで叩きつけられると同時に、動かなく、動けなくなった。

「ツーダウンってな……」
「っ……!!」

 そのフードの下の表情。
 決して見えたわけじゃないのだが、目が光っている様に見えた。その下に獰猛な獣がいる様に感じた。喰う側の筈が……、喰われる側の立場に変わった事をこの時理解したようだ。

「し、死ねっ!!」

 比較的離れた位置にいた男が一気に、H&K HK53、アサルト・カービンと呼ばれている銃を撃ちまくった。衝撃的な光景を目にして、狙いが定まる筈もない。
 味方にも当てて構わないといった具合に発射していたのだ。

「お、落ち着け!!」


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