暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ハメツノヒカリ編
ターン32 光の結社とアカデミアー1F−
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ドが自分以外の助太刀を許さなかった。斎王の掌の上で遊ばれたあげく手駒にされたあの苦い敗北。その記憶が彼の高いプライドに火をつけ、あえて相手の策に乗って1対1でデュエルしたうえで正面から勝利するという発想に行きついたのだ。

「デュエルだ。行くぞ、お前たち!」
『『『えい、えい、おー!』』』

 緊張感のかけらも感じられないおジャマ3兄弟の腑抜けた掛け声をバックに、デュエルディスクにデッキを差し込む。自動的にオートシャッフル機能が働いてシャッフルされたデッキの上から5枚が初期手札として排出され、それを右手で引き抜いてばっと開く。

「「デュエル!」」

 先攻は、万丈目。明日香のデッキは確か、光の結社に入ってから少し改造されたはずだ。そのことは辛うじて覚えているが、具体的にどのようなデッキになったのかは皆目思い出せない。

「いくぞ、仮面竜(マスクド・ドラゴン)を召喚、攻撃表示だ」

 万丈目の数あるデッキの中でもアームド・ドラゴンを軸とするパターンにおいて常に前線でさまざまな立ち回りを見せる、仮面をかぶったような風貌のドラゴン。

 仮面竜 攻1400

「さらに永続魔法、ワンダー・バルーンを発動」

 万丈目の目の前に配置された、怪しげな箱。その蓋が勢いよく開くと、中から大量の風船が湧きあがった。

「このカードは俺の手札を任意の枚数捨てることでバルーンカウンターを乗せ、君のモンスターの攻撃力はそのカウンター1つにつき300ポイント下がっていく。このターンは1枚捨てる」

 ワンダー・バルーン(0)→(1)

「そして今捨てたカード、おジャマジックの効果発動。このカードが墓地に送られた時、デッキからおジャマ・イエロー、ブラック、グリーンを1体ずつ手札に加える。カードを伏せ、これでターンエンドだ」
「私のターン、ドロー!魔法カード、予想GUY(ガイ)を発動!このカードは自分フィールドにモンスターが存在しない時、デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を場に出せる。舞いなさい、ブレード・スケーター!」

 ブレード・スケーター 攻1500→1200

「ブレード・スケーター……」

 何の変哲もない通常モンスターの1体だが、明日香がプリマモンスターとして好んで使うモンスター。精霊が見える万丈目の目だからなのか、それとも自分の意思が見せた思い込みなのか。彼には、純白の舞台で華麗に舞うその姿も、どこか沈んだ表情に見えた。

「そして魔法カード、トレード・インを発動。手札のレベル8モンスター、氷の女王を捨てることでデッキからカードを2枚ドローするわ」

 氷の女王という聞きなれない、少なくともこれまでの彼女のデッキには入っていなかったモンスターをコストにしての手札交換。妨害の札はなく、万丈
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