第八章 反転
第3話 最強の印
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なかったら大人しく俺についてこい。会わせたい奴がいる」
美九「………どういうことですかぁ?」
一方「会わせる奴は今は言えねェが……そォだな、テメェの中の常識をぶっ壊してくれる奴だ」
美九「……」
一方「来るかどォかは好きにしろ」
と言って一方通行は背を向けて、出口へと歩き出した。
四糸乃「許し、ません……お姉様を、怖がらせて……!」
よしのん『ちっとばかりよしのんも頭にキテるからね〜。今ならやっちゃえるんじゃ?』
四糸乃「うん……よしのん行くよ!」
四糸乃はよしのんに乗って戦闘態勢に入る。
よしのんの口から出てきた吹雪が一方通行を襲いにかかる。
すると、突然バキッという音がした。
最初は何の音か分からなかったが、吹雪が一方通行を襲い、視界が真っ白になった。これで攻撃が当たったのだと少し安心した。
しかし、それは勘違いだと悟る。
先ほどのバキッという音は何だったのだ、と。
四糸乃「………え?」
最初は吹雪の勢いに負けて地面が盛り上がっただけだと思った。
でも違う。そうじゃない。
あれは……
一方「………こンなもンか」
突如、凄まじい衝撃波が美九と四糸乃とよしのんを襲った。
美九「……わっ!?」
四糸乃「……きゃっ!?」
勢いに押されて背後の壁に激突してしまう。
先ほどのバキッという音は地面を盛り上げて吹雪を防いだ音。体育館の床が木製だったせいでそんな音になったのだ。
一方「学ばねェ奴らだなァ。この状況でお前らが俺に勝つ手段なんかねェンだよ」
圧倒的だった。
まるで全てを力で屈服させたような感覚。
直接攻撃や間接攻撃も意味をなさない。これこそが頂点である一方通行の力なんだと、改めて思い知らされた。
耶倶矢も夕弦も四糸乃も、自分たちが戦ったからこそ認めざるを得ない敗北。
自分達の今の力では彼には勝てない。
しかし、
彼女だけはーーそれを認めなかった。
美九「………くっ!」
一方通行が近づくと同時に美九は後退していく。体育館のギリギリまで下がると、一方通行の足がピタッと止まった。
一方「さっきも言ったがテメェに合わせたい奴がいる。ついてこい」
美九「……」
はっきり言って理解ができなかった。今でも理解出来ない。
だが冗談を言っている風にも見えない。だけど彼の利点が分からない。そしてこちらの利点も。
美九「……何が目的ですか?」
一方「正直テメェが生きてようが死ンでようが俺にはどォでもいいンだ。だが、それを良しとしない奴がいる。だからテメェを″わざわざ″救おうとしてやってるンだ」
美九「……救う、ですって?」
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