第八章 反転
第3話 最強の印
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
まず飛び出したのは八舞姉妹だった。
耶倶矢が自身の突撃槍『穿つ者』を、夕弦が盾の役割を果たす『縛める者』を構えて一秒にも満たないスピードで一方通行へと迫る。
そして、槍と盾が一方通行へと激突する。
しかしその直後、二人に凄まじい程の衝撃がやってきた。
耶倶矢「ぐぅぅ!?」
夕弦「激痛。これは……!?」
否、衝撃が帰ってきたという方が正解だろう。
耶倶矢「……どうしてあんたは無傷なのよ」
夕弦「驚嘆、驚きを隠せません」
一方「テメェらに教える義務はねェよ」
反射。
絶対的盾にして矛にもなる能力。
寧ろ、耶倶矢と夕弦が全力で攻撃して身体に走る激痛だけで済んだことが奇跡に近い。
それだけ精霊というのはタフなのだろう。
耶倶矢「……強いわね」
夕弦「困惑。一度距離をとります」
耶倶矢と夕弦が華麗に大きなバク転を決めて再び壇上へと戻る。
一方「……ンじゃ、反撃といきますか」
一方通行はベクトル操作で思い切り地を蹴った。
まず狙ったのは耶倶矢。
耶倶矢「!?」
突然のことに驚くがスピードでは八舞に劣っている。すぐ様反応し、無駄な動きせず避ける。
しかし、それだけでは一方通行の猛威は止まらない。
地面をバンと足で叩きつけるだけで目の前に衝撃波が訪れる。
耶倶矢「がっ!?」
まるで全身に一度に殴られたような痛みと共に吹き飛ばされ、そのまま壁に激突してしまう。
夕弦は耶倶矢がやられたとほぼ同時に駆け出した。
怒りと僅かな可能性に賭けて。
背後から盾を振り下ろして攻撃する。
夕弦が考えたのは目に見えるモノを防ぐ能力だということ。
ならば背後から攻撃すれば当たるのではないか、と。
しかし、
夕弦「激突。ぐぅぅ……」
反射によって、衝撃が自分の元に帰ってきた。
一方「……初見にしてはいい判断だがまだまだ甘ェな」
一方通行はすぐ様振り向き夕弦を殴る。それだけで夕弦は一気に吹き飛ばされてしまう。
美九「……!?」
四糸乃「耶倶矢さん……!夕弦さん……!」
一方「さァて、後はお前らだけだが……」
と、
美九と四糸乃を追い詰めた時に突然プルルルル……と電話の音が鳴り響いた。
一方「あ?」
どうやら一方通行の携帯電話が鳴ったらしい。
一方「チッ……もしもし」
鬱陶しそうに電話を取る。それでも、敵を前にして電話に出るあたり余裕をかましている証拠だろう。
数秒誰かと話していると、
一方「………あァ、わかった」
と言って一方通行は電話を切った。
そして再びこちらを向く。
一方「予定変更だ。誘宵美九、傷つきたく
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ